オートロック付きの物件は、防犯性を重視する人にとって魅力的です。
部屋探しをする人の中にも、物件探しの時点で検索条件として最初に絞り込む人もいるためオートロック付き物件は物件の差別化に違いを及ぼします。
門扉のオートロックの中にも、2つ種類があります。
自動で扉が閉まるオートクローザー付きのものと自動で閉まらないオートクローザーなしのタイプです。
本記事では、オートクローザー付きとなしどちらも試した経験からオートクローザーはあったほうがいいのかどうか検証結果を公開します。
目次
オートクローザーつけるメリットデメリット
まず自動閉扉機能のある、オートクローザー付きの扉を付けた場合のメリットとデメリットです。
メリット
・勝手に閉まるので閉め忘れが起こらない
・開け放しによるクレームや「閉めてください」と注意喚起の必要がない
デメリット
・1~3か月に1回ほどの頻度で不具合が起きる場合があり点検が必要
不具合:扉がきちんと閉まらない。鍵の動作音がカチャカチャ鳴りやまない。など
・防犯に関わるため、不具合を起こした場合迅速に修理に行かないとクレームにつながる
オートクローザーつけないメリットデメリット
メリット
・入居者様自身であけた扉を自分で閉めるようになる(最初から自動で閉まらないものだという認識ができるようです)
・機能が最初からついていないので不具合を起こすことがない(修理も発生しない)
デメリット
・勝手に閉まらないので閉め忘れが起きる
・開閉速度が調整されないため風などによる指はさみに注意しなければならない
結論、オートクローザーなしが良い
自社建築の物件で、オートクローザーありとなしどちらも試しました。
その結果、「オートクロ―ザーなしのほうがよい」という結論に至りました。
調整が想像するより高頻度で必要だった
一時期毎月不具合が起きたこともあります。
不具合でカチャカチャ音が鳴りやまなければ1Fの方への騒音でクレームになります。
頻繁に不具合が起きると毎回すぐ対処することが難しくなってきます。
なぜ頻繁に不具合が起きるのかというと仕組に理由がありました。オートクローザー付きの扉の場合、触らずに閉める必要があります。
最後まで手できっちり閉める動作をしてしまうと壊れてしまいます。手で閉める習慣のある方もいますのでこれは防ぎようがありません。
オートロック扉内に駐輪スペースがある物件には不向きだった
オートロック内に駐輪スペースのある物件の場合、オートクロ―ザー付きだと開け放しが多くなります。
なぜなら、入居者様は自転車を入れる際に簡単に閉まらないように一時ロックがかかる場所まで扉を開けているからです。
あけて駐輪をした後、閉め忘れる方がいらっしゃいます。
バイクなど重量のあるものを入れる場合、特に閉め忘れが多くなります。
開け放しになっていると、クレームとなり注意喚起が必要になってしまいます。
検証条件
検証した物件と管理スタイルは下記の条件です。
【条件】
- オートロック内に駐輪スペースがある
- 最大3階建て。戸数は1棟当たり最大17戸ほど。
似た物件をお持ちの方はオートクローザーなしも検討してみることをおすすめします。
経験を次の物件に生かす
結論、オートクローザーはつけないほうが閉め忘れが少ないという結果となりました。
検証後の物件にはオートクローザーなしタイプを選んでつけています。
オートクローザーをつけるかどうかは発注時に決めておかないと後で外すということができない場合があります。
私たちが最初につけたオートクローザーは途中でとることができるものではなかったため、メンテナンス担当者による定期的な点検を行っております。
オートロックの開けっ放しで困っているオーナー様は、オートロックなしの扉を選ぶことを考えてみてはいかがでしょうか。
- この記事を書いた人
- 賃貸知識BANK編集部
- 不動産市場や投資に関する情報を専門的な視点で解説しています。資産形成や投資戦略に役立つコンテンツを実務的な目線でお届けします。
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