引っ越しが決まると、引っ越し業者の手配や荷造り、新生活の準備など、やることが多くて忙しくなりますね。
その上、新しい家具や家電を買い揃えたり、引っ越し代や新居の敷金礼金など諸経費も掛かり出費も多くなるため、退去費用はなるべく安く済ませたいと思う人も多いでしょう。
この記事には以下の項目で退去費用を安くするコツをまとめています。
- 引越し時の退去費用を抑える方法
- 引越し時の掃除のコツ
- 残置物を残すとどうなる?
- 引越し時の掃除を楽にするためのコツ
引越しが決まったらこの記事の記載内容をやるだけ、で退去費用がグンと抑えることができるかもしれません。
目次
引越し時の退去費用を抑える方法
【退去費用とは】
そもそも引越時の退去費用にはどのようなものがあるかご存知ですか?
原状回復費用やクリーニング費用のことを言います。
原状回復費用やクリーニング費用は、入居時に支払った敷金から差し引かれる形で支払うのが一般的です。
原状回復やクリーニングの費用が敷金を上回ればその分が追加請求され、敷金から原状回復やクリーニングの費用を差し引いて余剰があれば、その分は返還されます。
つまり、退去費用を抑えるためには
・原状回復が不要なくらい部屋を綺麗に使用すること
・クリーニング業者が最低限の掃除で済むくらいの綺麗な状態で退去すること
この2点につきます。
【掃除をせずに退去したらどうなる?】
掃除を怠り部屋を返却すると退去後のクリーニング費用が高額になり、退去費用が敷金だけではまかなえなくなるリスクがあります。
敷金だけでまかなえなくなるとその余剰分を追加請求されます。
こすればすぐに落とせる汚れでも、退去時の立会い確認の際に現状を確認するオーナーや管理会社に、「こびりついていて簡単に落とせない類の汚れ」と判断されれば特別清掃費を請求される場合があります。
特別清掃費は、管理会社の経験上ですが、汚れ1箇所につき2000円〜5000円するため積み重なると万単位になり大きな出費になります。
また、普段の清掃で落とせるような汚れが残っていると善管注意義務違反とされる可能性もあるため、日頃からのこまめな清掃もとても大切です。
引越し時の掃除のコツ
引越しをする際のコツは、掃除の箇所とタイミングと方法です。
普段の掃除とちがい、優先順位と順番を考えると二度手間がなくなり、時間も少なく掃除でき、結果退去費用も労力もコンパクトにすることができます。
タイミング | 推奨掃除箇所 | 具体例 |
引越し1週間前 | 汚れがひどいところや清掃するのに時間がかかる箇所や大型家電や家具の埃とり | 冷蔵庫やベッドなど家具家電の拭き上げ。レンジフード、換気扇の汚れ掃除。お風呂の石鹸カス、カビ取り、窓拭き 等 |
引越し2-3日前 | 日常使いする所の仕上げ掃除 | キッチン周り、お風呂周り、排水口、トイレ 等 |
引越し1日前 | 最終日まで使用していた物品の荷物梱包 | 身の回り品の整頓 |
引越し当日〜 | 引越し後出てきた埃や汚れなど最終仕上げ掃除 | 床、棚、壁、洗濯機下、冷蔵庫下、玄関ポーチ 等 |
【引っ越し前の掃除でやること】
〜1週間前〜
荷物の梱包もあり忙しいですが同時に掃除もしていきましょう。
コツは、
- 汚れがひどいところから掃除する
- 時間がかかるところから掃除する
といったところです。
併せて、家具家電の拭き掃除もして、汚れや埃をキレイにしましょう。
冷蔵庫上は油汚れがたまりやすく、ベトベトしていたりします。
レンジフードも同様ですが、レンジフードとの違いはシンクでゴシゴシ洗えないところ。結構時間がかかります。
日常の最低限の掃除も疎かにしてしまうと後から大変になるので、日課にしている掃除はそのまま継続して下さいね。
冷蔵庫、ベッドなど家具家電。
レンジフード、換気扇の汚れ掃除。 お風呂の石鹸カス•カビ取り、窓拭き 等 |
〜2-3日前〜
引越し目前に近づくと、毎日使用している箇所の仕上げ掃除をしていきましょう。
主に水回りとその排水口が該当します。
キッチンは、ガスコンロのほかにグリル内の掃除も忘れずに。
以前、退去後にグリルから焼き芋が出てきたことがあります。
キッチンパネルも油はねがあるので拭きましょう。
お風呂にはピンクカビや石鹸カスなどのぬめりなどもあります。排水口も忘れずに。
キッチン周り、お風呂周り、排水口、トイレ 等 |
本来であれば、引越し前日が望ましいですが、前日がお仕事や学校でたっぷり掃除に時間が割けない人が殆どですね。
休日であればぜひ引越し前日にお掃除してください。
〜1日前〜
いよいよ引越しを目前に控えています。
この日はスムーズな引越しに繋がるように、荷物の梱包に全力を注ぎましょう。
忘れ物がないようにするのも大切なこと。
後で詳しく述べていますが、忘れ物があると退去費用が加算になることもあります。
また、当日まで使用する化粧水などの細々した物品は引越し後もすぐ取り出すことが予測できます。
専用の段ボールを作り、なんでもポンポン入れられるようにして、引越し最後に封をするといいですよ。
すぐに開ける段ボールなので、わかりやすくマークをつけておくことも開封時にスムーズにいくコツです。
【引っ越し後の掃除にやること】
どんなに丁寧に掃除していても、引っ越し会社が荷物や家具を動かしたときに埃が出てきます。
邪魔にならない範囲ですぐに掃除機をかけましょう。
なぜこのタイミングで掃除機を掛けていくかというと、その掃除機は最終的に荷物と一緒に搬出されてしまうからです。
手元に掃除道具が無くなっては、掃除ができなくなりますね。
部屋をあらかた綺麗にできたら掃除機は最後に運んでもらうといいでしょう。
その後は床、棚、壁などの掃除を行います。
物を動かした後ひどい汚れ、染みがある場合もあるので万能洗剤を用意しておくと便利ですよ。
床、棚、壁、洗濯機下、冷蔵庫下、玄関ポーチ 等 |
【引っ越し後に掃除をする際に注意すべき点】
引越し後は荷物が搬出されてしまい、掃除道具がなくなってしまいます。
最低でも、ゴミ袋(45L 2枚)と雑巾など古布(1R,1Kであれば20枚あれば十分)は用意しておきましょう。
また、トイレが使えなくなってしまうので、水道は引っ越し当日にはとめない方がいいです。
引越しの次の日以降に手続きすると良いでしょう。
残置物を残すとどうなる?
掃除の他にも、残置物を残さないようにすることも大切です。
物にもよりますが残置物処理費用で1000~5000円はかかるのが一般的です。
よくある残置物には、エアコン、照明、ガスコンロなどがあります。キッチン下の簡易設置できる棚や、風呂場のS字フックなどの小物もたくさんあります。
残置物があると、所有者でないオーナーや管理会社は無断で捨てることができないため、連絡を取ったり、不用品であれば処分したりと手間がかかります。
自分で処分すると無料や、粗大ゴミ回収代で済むものが、他人がする事とで手間賃として余計にお金がかかってしまいます。
自分の物は自分でしっかり処分をしましょう。
引越し後に掃除を頼むにはどのような方法があるのか?
本人不在の引越しや止むを得ない事情で、自分で掃除ができない場合もあるかもしれません。
他者に掃除を依頼するのに、以下のような方法があげられます。
- 家族、知り合いに協力してもらう
- ハウスクリーニング、家事代行会社に依頼する
このようなお掃除代行のサービスは大手から個人まで様々あります。
選ぶ際は、見積もり金額が明瞭だったり、損害保険に入っているか、希望するサービス内容であるか等を確認しましょう。
しかしながら、当社の経験ですが、以前、クリーニング会社に依頼した際、触って取れるような汚れを残したまま清掃完了となっていた事もあります。
もちろん、そんな会社ばかりではないでしょうが、確実に掃除して退去費用を安く抑えたいのであれば自分で掃除するに越したことはないようです。
新居で試そう!引越し時の掃除を楽にするためのコツ
次の引越しの時に劇的に掃除が楽になるコツをご紹介します。
【新居に入居前にやること】
入居前に退去時のことを準備しておくこともオススメです。
- 窓ガラスにはがせるお掃除フィルムを張る・全室に敷物を敷く
- キッチン換気扇フードにカバー(ラップで代用可能)をかける
- キッチン収納周辺に汚れ防止シートを引く
- 水回りの換気扇にはフィルターを貼る
上記を行うことで退去時の対策になり、掃除の簡略化が叶えられます。
【日常的にやること】
- 水周り・キッチン周りのこまめな掃除
- 目立つ汚れは早めに掃除して綺麗に(汚れが付着して時間が経つほど取れなくなります。)
とにかく、定期的なお掃除が欠かせません。
掃除機を掛けて部屋全体を綺麗に保つことの他に、汚れやすい極所も定期的に掃除する必要があります。
日頃の掃除が鍵。清潔キレイで退去時もハッピーに
新築、賃貸を問わず、引越し時は入居前に掃除を行うこと、そして次の引越しを見据えたお掃除対策が大切です。
同時に敷金をスムーズに変換してもらうためにも、旧居の掃除もできるだけ丁寧に行いましょう。
入居者が引越し時に出来るだけ安く退去できる方法と対策を本記事でご紹介しました。
しかしながら、入居者が支払うべきではない汚れや傷などの経年劣化の類まで請求された場合は、理由と一緒に意見を管理会社に伝えることも大切です。
- この記事を書いた人
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菊地 はる
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