2021年現在、ペットと一緒に住める賃貸住宅は需要が多い割に供給が少ないです。
ペットを飼っていて賃貸に住みたい方が多いと知り、ペットを飼える物件にしようか悩むオーナー様もいると思います。
ペットを飼える賃貸は、「ペット共生型賃貸」と「ペット可賃貸」に分かれます。
違いは、犬や猫のための設備が必要か否かです。
動物がいることを想定している入居者様の数も違います。
本記事では、2つの物件の特徴、ペットを飼える賃貸にする時の注意点を紹介していきます。
目次
ペット共生型賃貸とペット可賃貸の違い
ペット共生型賃貸 | ペット可賃貸 | |
---|---|---|
特徴 | ペットと暮らすことを想定してつくられた物件 | オーナーがペットを飼うことを許可している物件 |
設備 | 下記のようなペットのための設備が最初から付いている
など |
ペットのためのものは特に設置されていないことが一般的 |
入居者 | ペットを飼っている方が多い | ペットを飼っていない方も珍しくない(飼っていない方のほうが多いことも) |
ペット共生型賃貸をつくるメリット
他の入居者様もペットを飼っている確率が高いペット共生型賃貸は、動物に理解のある方が多く入居すると想像できます。
ペットを飼っている入居者様には、ペット共生型賃貸はペット可賃貸以上に安心感を覚えるかもしれません。
ペットに関するトラブルが起きる可能性が低そうだからです。
ペットと暮らしたい方のための賃貸は、オーナー様にもメリットがあります。
- 物件のPRポイントができる
- 入居者様に長く住みたいと思われる物件になる
それぞれの利点を解説します。
物件のPRポイントができる
ペットと暮らせる賃貸を探している方は多いです。
新型コロナをきっかけにペットを飼い始めた方が増え、ペットを飼える賃貸はさらに人気になりました。
しかし、供給が追いついていません。
ペットを飼いたい方は、ペットを飼える賃貸というだけでも希望に合う物件が見つかったと思う可能性が考えられます。
世に出回っているペットと住める賃貸住宅の質が悪いというのもあります。
例えば、当社でもペットと一緒に住めるお部屋探しをしているお客様のご案内をしたことがあるのですが既存で出ているペット可の賃貸は最低限の清潔感を保っていない部屋が多く最悪なことにゴキブリが3匹ほど生息している部屋がありました。
これは、供給が少ないため、競争が弱まり質が悪くなっている状態なのかもしれません。
ペットのための設備が充実しているといった、ペットに優しい・ペットを飼いやすい物件は、より理想的に感じられます。
強くアピールできるポイントのある物件は、想定している属性の入居者様に選んでもらえる可能性が高まります。
入居者様に長く住みたいと思われる物件になる
ペットを飼える賃貸を見つけるのは、飼うことを許可されていない物件より見つけるのが難しいです。
ペットのための設備が付いていない物件は、さらに限られます。
故に、一度入居した方の入居期間は長い傾向です。
需要が高いので、空室になってもすぐに次の入居が決まりやすいのも特徴です。
空室になりにくければ、安定した家賃収入を見込めます。
需要に対する物件数が少ない、ペットのための設備が充実しているなどの理由で、相場より高めの家賃も設定できます。
ペット共生型賃貸・ペット可賃貸にする際の注意点
客付けしやすく、安定した収益を見込めるのがペットと暮らせる賃貸の魅力です。
しかし、一般的な賃貸にはない設備を付けることで、建築費がかかります。
ペットを飼っている入居者様と飼っていない入居者様との間でトラブルが一切起きないとは言い難いです。
清掃費用・原状回復工事費が高くなり、入居者様とオーナー様で負担の考えに相違が生じることも考えられます。
スーパーやコンビニの近くに住みたい方がいるように、ペットショップや動物病院の近くが良い方もいるかもしれません。
上記を踏まえ、ペット共生型賃貸やペット可賃貸ならではの注意や検討事項をまとめました。
- 初期費用がかかる
- 物件の近くに動物病院・ペットショップなどはあるか
- ペットを飼っていない入居者様とのトラブル対策
- 原状回復工事の負担のルールを決めておく
ペットを飼っている入居者様がいると、鳴き声・においなどのクレームが寄せられることが懸念されます。
ルールづくりと入居者様への周知は、ペットの有無にかかわらず快適に住んでもらうために欠かせません。
ペットを飼うためのルールづくりのポイントをまとめた記事も、参考にしてみてください。
ペット共生型賃貸とペット可賃貸は物件の特徴から異なる!
ペットと暮らす入居者様をどこまで見込んでいるかで、物件に必要な設備・デザイン・呼び方が変わります。
通常の不動産経営とは異なる計画も必要になるので、ペットを飼える賃貸にしない方が良いケースもあります。
ご自身に合った運用住宅を決めていくことが大事です。
- この記事を書いた人
- 星脇 まなみ
- 2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
- 「運用する」カテゴリの最新記事