オーナー様向け
管理
資産運用
運用する

賃貸の原状回復工事について。費用負担で入居者様とトラブルにならないポイントとは?

2021年6月10日 星脇 まなみ
投資
管理の現場

原状回復工事は、専門業者とのやり取りや費用などオーナー様の負担になってくる作業です。

できるなら費用面では最小負担で押さえておきたいところですよね。

急に発生する負担にびっくりしないように運用費としてあらかじめ見積もっておくことが大事です。

経費がかかることになるので、黒字を維持した不動産経営には、賃貸人に支払い義務がある工事範囲を知ることが大切。

今回は、主な原状回復工事の内容と、入居者様とのトラブル防止ポイントを解説します。

原状回復にかかる費用は原則オーナー負担

国土交通省は、原状回復工事のガイドラインを設けました。

目的は、賃貸人(オーナー)と賃借人(入居者)間の費用負担のトラブル防止のためです。

ガイドラインで、経年劣化・通常使用によるキズ・汚れなどの修繕費用は、賃料に含むとされています。

つまり、オーナー様の負担となるケースが多いです。

一方、住み方・使い方で劣化を避けられたものは、入居者様の負担になります。

ただし、経年・通常使用で想定されるものでも、入居者様の負担となることも。

たとえば、手入れや管理が行き届いていないことが原因で発生・損耗が拡大したと見なされる場合です。

一例として床の原状回復は、以下のように考えます。

オーナー負担 家具の設置跡
入居者負担 引っ越し作業で生じたキズ

主な原状回復工事内容と費用負担の見分け方

設備を最新のものに変えるといったグレードアップを目的とした原状回復工事も、オーナー様の負担です。

国交省のガイドラインを参考に、オーナー様と入居者様が負担する修繕箇所の違いをまとめました。

オーナー負担

  • 経年劣化・通常損耗の修繕
  • フローリングの色落ち・畳の変色※日照・建物の欠陥で生じた雨漏りが原因の場合
  • テレビ・冷蔵庫の後ろの壁の黒ずみ
  • ポスター・絵画を貼った壁の変色
  • 画びょう・ピンなどの跡※下地ボードの張替えが不要な程度のもの
  • オーナー所有のエアコン設置時のビス穴・跡
  • クロスの変色
  • 鍵の交換※破損・紛失がない場合
  • 経年劣化による設備の故障
  • グレードアップ
    • ・畳の裏返し・表替え
    • ・フローリングのワックスがけ
    • ・網戸の張替え※破損がなく、入居者確保を目的に行う場合
    • ・ハウスクリーニング
    • ・キッチン・トイレの消毒
    • ・浴槽・風呂釜の取り替え
    • ・エアコンの内部洗浄

入居者負担

  • 入居者が原因のキズ・汚れ・破損
    • ・フローリングの色落ち・畳の変色※入居者の不注意で雨が吹き込んだといった場合
    • ・タバコによる壁・天井の変色や臭い
    • ・くぎ穴・ネジ穴※下地の張替えが必要な程度のもの
    • ・入居者所有のクーラーからの水漏れによる壁の腐食
    • ・天井に直接取り付けた照明器具の跡※設置済みの照明器具用コンセントを使用しなかった場合
    • ・ペットによる柱・クロスなどのキズ・汚れ
    • ・正しい手入れ・使い方をしなかったことによる設備の故障
    • ・鍵の交換※破損・紛失による
  • 入居者の手入れが不十分で生じたキズ・汚れ・破損
  • カーペットに液体をこぼしたことによるシミ・カビ
  • 冷蔵庫下のサビ跡
  • キッチンの油汚れ
  • 結露を放置して生じたシミ・カビ
  • 設置済みのクーラーからの水漏れによる壁の腐食
  • ガスコンロ置き場・換気扇などの油汚れ・スス
  • 水回りの水垢・カビ

参照: 原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)

 

入居者様に落ち度がない場合の工事費用は、オーナー様の負担です。

よって、収入を最大限増やすには、工事費の節約が欠かせません。

たとえば、フローリングの浅いキズは自分で直すといった、簡単な補修は自分でやるなどです。

業者に依頼するなら、複数業者の工事費を調べる、相見積もりをとるなどで、相場を知ることが大切です。

業者によって費用は異なります。

しかし、相場が分かれば、大幅に高い料金を払わずに済み、無駄な支出を減らせます。

別の記事で、不動産経営におけるキャッシュフローの重要性と、手元に残る現金を増やすポイントを解説しています。
修繕費の考え方とあわせて、参考にしてみてください。

関連記事:不動産経営にはキャッシュフローが大切!理由と手元の資金の増やし方を解説

入居者様とトラブルにならないために

退去後のやりとりで大変なのがトラブル対応です。

トラブルは、損傷が経年劣化か入居者の原因なのか、また、入居前にあったものか否かが分からないなどで起こります。

よって、貸す側・借りる側双方が立合い、物件の状態を確認することが重要です。

立合いの重要性は、ガイドラインにも記載されています。

ガイドラインのチェックリストを活用する、部屋の写真を撮るなどが、確認時のポイントです。

原状回復まで見込んだ不動産経営を

アウトソーシングが進み、退去時の立会いを専門業者に任せるケースも増えています。

しかし、オーナー様・入居者様共に費用負担に納得するには、現地の状況把握が欠かせません。

物件管理を自社で行う弊社は、トラブルを最小限に抑えられるよう責任をもって立合いを行います。

そして、両者のトラブルのリスクを減らし、スムーズな入居者募集・リフォームにつなげます。

この記事を書いた人
星脇 まなみ

新着記事