東京、浅草に映える建築物〜東武鉄道、東京メトロ浅草駅・神谷バー

こんにちは。北川です。

江戸時代から繁華街として栄え、今も下町の風情が残る街「浅草」

浅草で観光と言えば「浅草寺」や「仲見世」がまず挙げられますが、それ以外にも歴史的な建造物が多々残っています。 

今回は、東京、浅草に映える建築物〜東武鉄道、東京メトロ浅草駅・神谷バーを散歩していきます。

前回はコチラ「浅草文化観光センター」でした。

浅草の窓口「東武鉄道浅草駅」

東武鉄道浅草駅ビルは1931年5月25日に関東初の本格的な百貨店併設のターミナル駅として開業。

今年で開業90周年を迎えています。

建築家の久野節氏が設計しました。久野氏は鉄道省の技師・建築課長を務めた人物で、その縁あってか南海ビルディング(現・高島屋大阪店)、三宮阪神ビル(現・神戸そごう百貨店)、参宮急行電鉄宇治山田駅(現・近鉄宇治山田駅)など、鉄道関係の建築物の設計を手掛けています。その中でも代表作とも言われているこちらの浅草駅。

「繁華街浅草の象徴となるような立派なビルを!」という指示のもと、地上7階、地下1階、外装はアール・デコ調のモダンな造りで、デパートの松屋が中に入りました。2階に東武線が乗り入れる作りは、当時としては画期的で見物客も多かったそうです。

隅田川の対岸からは「巨大な船が浮かんでいる様に見えた!」と言われています。

寺社風テイストの「東京メトロ」浅草駅

日本で初めての地下鉄は、昭和2年12月に開通の上野〜浅草間の2.2キロです。この地下鉄開通時に作られた浅草駅構内への出入口上屋がこちらです。

昔ながらの赤色「べんがら色」に塗られた寺社風の上屋。細かな改修工事は行われていますが、大まかなシルエットは当時から変わっていません。

戦前の地下鉄関連遺産として近代化産業遺産に認定されています。

さらに「浅草寺を考慮し、浅草の土地柄に馴染んでいる仏閣デザインの地下鉄の長老駅」として関東の駅100選にも選定されています。

バーの発祥「神谷バー」

浅草駅をおりてすぐの「神谷バー」。

日本におけるバーの歴史はこの「神谷バー」から始まりました。電気ブランでも有名ですよね!

そして「神谷バー」は浅草最古の鉄筋コンクリート造建築物でもあります。明治13年に創業しましたが、大正10年に鉄筋コンクリートに建て直しを行いました。軒並み煉瓦造りが主流だった当時の浅草ではかなり話題を呼んだそうです。

正面の大きな窓枠付き三連アーチが特徴です。

その後1923年に関東大震災に見舞われますが、倒壊も全焼もする事なく今も当時の姿を残しています。

モダンな造りだけではなく建物の強さや歴史をたたえ、2011年には「登録有形文化財」に登録されました。その後は平成の大修繕とも称されるほどの耐震補強工事を行い、現在はバーだけでなく割烹や洋食レストランとしての営業も行っています。

「浅草一丁目一番一号」住所までさすが!と思わせるカリスマ性がありますね!

浅草の美しき建築物達

いかがでしたでしょうか?東京スカイツリーや東京ミズマチなど新しい名所も誕生している一方、歴史的な建造物も多々あり、新しさと古さが共存して進化し続けている街だなと感じます。
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この記事を書いた人
北川 まな
娯楽雑誌編集部を経て現在はフリーランスWEBライター。 育児をしながらイベントMCとライターの二足のわらじを履いて活動しています。 子どもの頃から本を読むのが好き、今でも活字を読むことが生活の一部、同時に自分でも文章を書くのが好き。とにかく活字が好きです。 MC、リポーターに経験を活かしてインタビュー記事と取材記事が特技。 「企画・取材・執筆」などを複数のメディアで行っています。
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