管理会社が解説。ペット入居可賃貸住宅、飼育規則が地味に大事なワケ

2021年の日本は、感染症予防の一連の自粛活動やテレワークで家で過ごす時間が増え、家族以外の人に合う機会が減りました。

その影響もあり、ペットを飼い始める人が増えペットと一緒に住める賃貸住宅の需要の拡大度がさらに増しています。

需要は多いものの供給が少ないのがペット入居可賃貸。

今回は、ペット共生型賃貸に必要不可欠な飼育規則のコツを解説していきます。

飼育規則ってなに?

そもそも飼育規則ってなんだ?必要なの?と思っていらっしゃる方もいらっしゃると思います。

賃貸住宅における飼育規則とは、「ペットを飼う際に、ペットと飼い主、周囲の住人との安全、トラブルのない生活を維持するための規則のこと」です。

規則の中では、飼育できる動物の種類や頭数のことまで書いてあります。

法的な規制はあるのか?というと、民法「動物の保護及び保管に関する法律」にて根拠条文があります。

(動物の所有者又は占有者の責務等)

第七条 動物の所有者又は占有者は、命あるものである動物の所有者又は占有者として動物の愛護及び管理に関する責任を十分に自覚して、その動物をその種類、習性等に応じて適正に飼養し、又は保管することにより、動物の健康及び安全を保持するように努めるとともに、動物が人の生命、身体若しくは財産に害を加え、生活環境の保全上の支障を生じさせ、又は人に迷惑を及ぼすことのないように努めなければならない。この場合において、その飼養し、又は保管する動物について第七項の基準が定められたときは、動物の飼養及び保管については、当該基準によるものとする。

3 動物の所有者又は占有者は、その所有し、又は占有する動物の逸走を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

硬い文章で、ペットを愛する方には”飼養”など書いてあることに少し抵抗を受ける方もいそうです。

上記条文以外にも、ペットが他人に危害を与えてしまった場合の責任や繁殖に関しても条文に記載があります。

ペット飼育規則は、法律を詳しく把握することのない人にも規則を守っていただけるように紙面にしたものとも言えます。

世の中のペット飼育規則はどのようなもの?

管理部では、当社はじめてのペット共生型賃貸住宅シエスタデュオ一橋学園コンテムセオを始めるにあたってペット飼育規則を新規作成しました。

他社のペット飼育規則をさぐり目を通していくと本当に多種多様なものが出てきます。

例えば、

・ペット入居可賃貸住宅、飼育規則の工夫 ・A4ペラ1枚のところ

・漢字が多く難しく感じるもの

・ペットの種別の記載がものすごく細かいもの。例えば、「へび」だけではなく「○○へび」まで書いてあるものがあったり

昔の業者さんは簡易的なものが多い印象でした。

シエスタデュオ一橋学園での生活で「くつろぎ」を感じてほしい。と常に思っている私たちは飼育規則の理想の姿をこう考えました。

ペット共生型なのでペットを飼っている人にも飼っていない人に気持ちよく住んでもらえるようなルールにする

読みやすい

ガイドラインに準拠する

守ってもらうための飼育規則

研究の結果、完成したペット飼育規則がこちら!

守ってもらえる飼育規則となるように気を付けたいポイントはいくつかあります。

【飼育規則のポイント】

・文章を理解しやすいように簡単に

・飼育ができなくなった場合の引き取り手の条項をいれる

逃げたときの条項を入れる

・周りの人に迷惑を掛けないようにルールは細かく

・ペットの体長を確認するため写真を提出してもらう

狂犬病注射の有無

保健所に登録するともらえるタグがあるかどうかの確認

 

契約の際にもペット飼育規則は読み合わせます。

全ての文章をお経のように読むのではなく、分かりやすい言葉でかみ砕き、特に重要で守ってもらいたいところをご説明しています。

▼重要事項説明のコツについてこちらの記事を書きました

きもちよく毎日を送れるように

当社で初のペットも住める賃貸住宅となったシエスタデュオ一橋学園コンテムセオ。

ペットが滑りにくいようにクッションフロアや脱走防止柵、ちょっと出ることのできる中庭など工夫をしたペット共生型賃貸住宅です。

商品企画、建築、管理を一貫している当社シエスタシリーズでは建築計画を行った後、入居者様がどう感じたか管理の段階で知ることができます。

お客様の反応を見ながら次の建築に生かしていきます。

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この記事を書いた人
賃貸知識BANK編集部
不動産市場や投資に関する情報を専門的な視点で解説しています。資産形成や投資戦略に役立つコンテンツを実務的な目線でお届けします。
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