サブスクリプションとは、料金を払うことでサービスを一定期間利用することができる商品のことです。
住まいにもそんなサブスクリプションのサービスが出始め、テレビ番組「がっちりマンデー」でも取り上げられるほど近年注目されています。
本記事は、空き家を活用したサブスクリプション型のサービスを紹介します。
サブスク賃貸のメリットと一般的な賃貸との違い、注意点が分かる記事になっています。
目次
サブスク賃貸とは?
敷金・礼金・更新料など不要で、提携された物件どこでも定額で住めるのが特徴です。
水道光熱費なども料金に含まれる物件が多いです。
主なメリットは2つあります。
- ①引っ越しが簡単
- ②ライフスタイルに合う物件を選びやすい
サブスク賃貸は、家具・家電などが備え付けの物件がほとんどです。
よって、引っ越し業者に作業を依頼することなく新生活を始められます。
初期費用を抑えたい、仕事のある日とオフの日の拠点を分けたい方には、メリットが大きいです。
短期間の住まいを探している方にも、便利なサービスです。
戸建てを新築される方や改修工事をされる方が完成までの期間、短期で住める賃貸住宅を探して見つからず当社にご相談くださることがあります。
通常2年契約の賃貸住宅では短期解約が歓迎されないため、このサービスではそんな方も楽しく完成までの時間を過ごすことができそうです。
短期間で住めると聞いて、マンスリーマンションとの違いが気になる方もいるかと思います。
サブスク賃貸 | マンスリーマンション | |
賃料はどちらが高い? | マンスリーマンション | |
住民票 | 移せるサービスが多い | 移せないことがほとんど |
両者の違いは、賃料と住民票を移せるか否かです。
賃料の違いは、マンスリーマンションは以下のような費用がかかるためです。
- 契約手数料
- 鍵の交換費用
- 水道光熱費
- 清掃費
など
実際のサービスを紹介
2つのサブスク賃貸の特徴・料金などを紹介します。
ADDress
- 全国200ヶ所以上の家に住める
- 部屋は状態の良い空き家・別荘のリノベーション物件の個室
※一部、ドミトリーです。 - 二親等以内の家族、または、固定パートナー1名まで追加料金なしで滞在できる
- Wi-Fi、寝具の他、共有部には家具・家電、キッチン、調理道具を完備
料金 | 月額4.4万円(税込)
※水道光熱費とネット回線込 ※住民票を移す場合、オプション料金が必要です。 |
---|---|
契約期間 | 1年間
※最低契約期間90日以降は中途解約できます。 ※年6回まで利用できる休会制度もあります。 休会制度の利用期間は、契約期間に含まれません。 |
利用ルール上、同じ家で長期間住むのが難しいのが、従来の賃貸にない注意点です。
ADDressの利用ルールをまとめました。
- 滞在したい家に事前予約が必要
- 同じ個室の連続予約は最長7日間
利用日以降空いていれば、14日間までは滞在可能 - 同じ家に滞在できるのは1ヶ月14日間まで
※翌月になれば再び予約できます。 - 滞在した日数分、新たに予約をとれる
帝国ホテルサービスアパートメント
ホテルの宿泊料金は変動するのが一般的です。
しかし、帝国ホテルのサービスアパートメントなら、定額料金で泊まれます。
ホテルのサブスクを利用するメリットは、ホテルならではのサービスを受けられること。
帝国ホテルのサービスをいくつか紹介します。
- 専属サービスアテンダント
- 駐車場
- フィットネスセンター、プール、サウナ
- ロビーラウンジのコーヒー・紅茶サービス
- ビジネスラウンジ、ミーティングルーム
- お荷物お預かりサービス
上記全て無料です。
下記は、有料サブスクリプションとして提供されています。
サービス | 料金 |
---|---|
ランドリーサービス | 30泊3万円/1室 |
ルームサービス | 30泊6万円/1名 |
サービスアパートメント滞在者限定で、コミュニティルームも利用できます。
コミュニティルームには、洗濯乾燥機、電子レンジ、トースターなどがあります。
エレベーターホール手前にセキュリティドアが設置されているので、安心して暮らせます。
オートロック付きマンション感覚でしょうか。
帝国ホテルは、サービスアパートメント用に3つのタイプの部屋を用意しています。
部屋タイプ | 広さ | 月額料金 | |
---|---|---|---|
レギュラーフロア | ハイフロア | ||
スタジオ | 約30平方メートル | 36万円 | 42万円 |
プレミアスタジオ | 49.9平方メートル | 60万円 | 75万円 |
コネクティングスタジオ | 34.0+35.6平方メートル | 72万円 | 84万円 |
※月額料金はサービス料・消費税込、宿泊税別
サブスク賃貸の注意点
家具・家電付きの拠点を選べば、初期費用を抑えて思い立った時にすぐに引っ越せるメリットはあります。
しかし、家具・家電はもちろん、インテリアやレイアウトにもこだわりがある方は、メリットを感じにくいかもしれません。
自由に選べないことがストレスとなることが懸念されるためです。
また、相部屋やシェアハウスなどのみを提供するサービスもあるので、個室が良い方には選択肢が限定されます。
単身での利用を想定しているサービスが多いので、ファミリーでの利用も難しそうです。
投資目線でいれば、インバウンド旅行者向けのサービス設計だと世界的な感染症、社会情勢の影響を受けやすくリスクの高い商品と言えます。
サービスが増えれば定額制の住まいというスタイルも広がるだろう
サブスク賃貸は、登場したばかりのサービスです。
将来的には、空き家問題の解消を目的とした企業の参入があるかもしれません。
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- この記事を書いた人
- 星脇 まなみ
- 2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
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