今話題の「コンセプト型賃貸住宅」現在出ている事例をまとめました

「コンセプト賃貸住宅」がここ数年、賃貸住宅のトレンドの1つになっています。

特定のコンセプトを持つ事で画一的な賃貸物件との差別化出来るため急増しているのです。

本記事では、様々な企画物件が登場し、知れば知るほど面白い「コンセプト型賃貸住宅」について探ります。

コンセプト賃貸住宅とは?

「コンセプト賃貸住宅」とは、デザインや環境、設備、生活スタイルなどに一定のテーマを設け、それに沿って作られた賃貸住宅の事です。

一言に「コンセプト賃貸」と言ってもテーマは様々です。

例えば

①デザイナーズ賃貸

カフェやバースタイル、ヴィンテージスタイル、北欧風やブルックリンスタイルなどデザイン性が高く個性的で建築家のこだわりが感じられる物件

②趣味に特化した賃貸

楽器可・ジム付き・ガレージ併設・オーディオ環境に特化・充実したキッチン・アニメやゲームの世界観を味わえる・バイクを飾ったり収納できるなど、趣味を持った人がその趣味をより楽しめる様な物件

③ライフスタイルに特化した賃貸

子育て・高齢者・ペット共生・シングルマザー・カップル向け・SOHOなど多様化するライフスタイルに応じてターゲットを絞った物件

など

コンセプト賃貸住宅が急増した背景はというと、ここ最近の生活多様化による需要増と共に、近年少子高齢化による人口減少が進み、賃貸物件は現在、供給過多となっています。

そこで他の物件と差別化を行い収益性を上げることを目的にコンセプトに特化する賃貸が増えています。

コンセプト賃貸住宅のメリット・デメリット

まずはメリットのご紹介です。

メリット①
入居者が決まりやすい

ターゲットを絞り込めるので競合物件が減ります。更にインパクトがあり目につきやすい、訴求力が非常に高い為入居付けがしやすくなります。

メリット②
長期入居が期待できる

趣味趣向に合致している場合、競合物件が少ない分次のお気に入り物件を見つけるのが困難となり一般的な物件より長期入居の可能性が高くなります。

メリット③
家賃を相場より高くできる

自分の趣味趣向と合致した場合、希少性が上がり「少し高くても入居したい」という気持ちにさせてくれるため家賃を少し高めに設定できます。

メリット④
入居者間の交流が増えトラブルが減る

同じ趣味趣向を持った人が集まるので、入居者同士の会話が生まれやすく距離が縮めやすくなります。そんなコミュニティが生まれれば物件全体の雰囲気がよくなり入居者間トラブルの軽減につながります。

では、デメリットはどんなことが想定されるでしょうか、解説します。

デメリット①
建築コストが高くなる

コンセプトに特化するために特別な設備や建材が必要な場合がありその分コストがかかります。

デメリット②
需要が少ない場合がある

コンセプトに特化しても、その需要が少なすぎて入居者が見つからない・・・という恐れがあります。

デメリット③
運営に手間とコストがかかる

設備が充実していたり特殊なほど維持管理の手間やコストがかかります。

またその特殊性により発生するトラブルもイレギュラーな事が多く、対応が難しいことが考えられます。

メリットがあればデメリットがあるのは当然です。

しかし空室対策として「コンセプト賃貸住宅」にしたのにもかかわらずお部屋が埋まらない・・・なんて事にならない様にマーケット情報をしっかりとリサーチし、トレンドを確認しておく事が大切です。

最新の「コンセプト賃貸住宅」事情

「コンセプト賃貸住宅」ですが、ここ最近はその多彩性に驚きを隠せません。

アートホテルなどを開発するコロンビア・ワークス株式会社はパーソナルトレーニング・ジム・セルフエステ・ホワイトニング等の受け放題サービスを提供するトータルビューティーマンションを誕生させました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000059680.html

株式会社CEspaceは三菱地所と提携し、ITエンジニアやウェブデザイナーらが入居する賃貸住宅「IT版トキワ荘」を誕生させました。家賃は相場より高いそうですが入居者同士の交流や勉強会ができるスペースがあるそうです。シェアハウスではなくても知識や教養がお互い刺激されそうでいいですね!

https://xtech.mec.co.jp/articles/5587

「設備は一度導入したら、年々古くなって価値が落ちていくが、対するコミュニティは年月を経るごとに価値が上がっていく」という考えがおもしろいなと思います。

空室対策にも活用されるコンセプト型賃貸住宅

コンセプト型賃貸住宅は、ある特定の趣味趣向のある入居者層に合致するものを作るところが特徴です。

そのため、空室対策にも活用されることがあります。

かかるコストと需要にリスク差はあれど、物件の立地や特徴にあったものを選べば満室となりやすいでしょう。

この記事を書いた人
北川 まな
娯楽雑誌編集部を経て現在はフリーランスWEBライター。 育児をしながらイベントMCとライターの二足のわらじを履いて活動しています。 子どもの頃から本を読むのが好き、今でも活字を読むことが生活の一部、同時に自分でも文章を書くのが好き。とにかく活字が好きです。 MC、リポーターに経験を活かしてインタビュー記事と取材記事が特技。 「企画・取材・執筆」などを複数のメディアで行っています。
「運用する」カテゴリの最新記事