政府白書から読む「不動産投資市場の動向について」マンション価格、リートを解説します

国土交通省は、不動産投資市場の現状を公表しました。

不動産投資市場の現状について

資料から、マンション価格の動向やJリートで取得される不動産などが分かります。

資料を見た感じ、社会の変化を反映した動きをしているようです。

本記事は、マンション市場やリートなどの現状や推移を、資料を踏まえてまとめています。

不動産市場の動向

首都圏の新築マンションと中古マンションの契約・成約数や価格の増減を解説します。

首都圏の新築マンション市場の動き

2013年から2016年の供給戸数は、減少を続けていました。

ところが2017年は、増加に転じました。

供給数が増えても、契約戸数は減少したままです。

供給戸数 契約戸数
2013年 56,478戸 51,763戸
2014年 44,913戸 39,345戸
2015年 40,449戸 35,165戸
2016年 35,772戸 29,873戸
2017年 35,898戸 24,441戸

引用元:不動産投資市場の現状について

期末時点の残戸数は、2013年から2016年まで増加し続けました。

しかし、2017年は減少しました。

残戸数(期末時)
2013年 5,090戸
2014年 6,042戸
2015年 6,431戸
2016年 7,160戸
2017年 7,106戸

引用元:不動産投資市場の現状について

発売した年の月間平均契約率は、2013年から2017年まで減少を続けています。

月間平均契約率(発売年)
2013年 79.5%
2014年 75.1%
2015年 74.5%
2016年 67.4%
2017年 67.3%

引用元:不動産投資市場の現状について

前年から価格を下げた年はあります。

しかし、2013年と2017年までの平均価格を比べると、どの年も2013年より高くなっています。

平均価格
2013年 4,929万円
2014年 5,060万円
2015年 5,518万円
2016年 5,490万円
2017年 5,908万円

引用元:不動産投資市場の現状について

首都圏の中古マンション流通市場の動き

2017年度の売買成約件数は、2016年度より減少しています。

2016年度 37,446件
2017年度 37,172件

引用元:不動産投資市場の現状について

ただし、レインズの新規登録件数は193,520件から197,207件に増加しています。

これを踏まえると、売買を検討する方は増えたと考えられます。

※レインズ:国土交通大臣の指示のもと運営されている不動産流通用のネットワークシステム

2017年度の1平方メートルあたりの単価は、成約物件・新規登録物件共に、2016年度より上昇しました。

よって、物件価格も高くなりました。

1平方メートルあたりの単価 物件価格
成約物件 新規登録物件 成約物件 新規登録物件
2016年度 48.43万円 50.05万円 3,078万円 3,111万円
2017年度 50.63万円 55.50万円 3,253万円 3,175万円

引用元:不動産投資市場の現状について

市場規模の増えているJリート・私募リートについて

平成9年から平成29年の不動産の証券化の推移を見ると、Jリートは時価総額・上場銘柄数共に大きく増やしています。

私募リートも、資産総額・投資法人数が増えています。

Jリートと私募リートの取得不動産比較

Jリート・私募リート共に、事務所の取得割合が最も高いです。

しかし、事務所以外に割合の高い不動産は異なります。

Jリートは、商業施設の割合が高いです。

私募リートは、住居・物流施設の方が商業施設より高いです。

(住居:13%、物流施設:10%、商業施設:6%)

Jリートの三大都市圏と地方圏の取得割合

三大都市圏 地方圏
事務所の割合が最も高い
  • 最も高いのは商業施設
  • 三大都市圏と比較すると、ホテルの占める割合が高め

三大都市圏は、以下の3つの都市圏をあわせたものです。

  • 東京圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)
  • 大阪圏(大阪市、京都市、神戸市)
  • 名古屋圏(名古屋市)

地方圏は、三大都市圏以外を指します。

私募リートの取得割合

三大都市圏も地方圏も、事務所の割合が最も高いです。

三大都市圏 地方圏
事務所の占める割合が65%と特に高い

(地方圏は33%)

  • 住居の割合が三大都市圏より高い

事務所に次ぐ26%です。※三大都市圏は11%にとどまります。

  • ホテルの割合が高め

地方圏のJリートと私募リートを比較すると、シニア施設の取得に違いが見られました。

Jリートでは、シニア施設の取得がありました。

一方、私募リートではありませんでした。

不動産特定共同事業の出資募集額の推移。出資募集額の多い契約類型は?

2017年末の累計額は、2兆7,529億円を超えました。

契約類型は、2015年以前は匿名組合型がほとんどでした。

ところが、2016年に特例事業が匿名組合型を上回って以降、匿名組合型と特例事業で大きな差はなくなりました。

2017年には、匿名組合型と特例事業で大部分を占めるように。

不動産投資の市場規模は拡大を続けるだろう

国土交通省の発表から、不動産価格の上昇と投資先の広がりが分かりました。

政府は、Jリート・私募リート・不動産特定共同事業の資産総額を増やす目標を掲げています。

不動産投資市場に動きと政府の目標を考えると、不動産投資市場は拡大を続けると予測ができます。

社会情勢・不動産価格指数をチェックしながら、今後の運用計画を考えましょう。

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この記事を書いた人
星脇 まなみ