大手外装建材メーカーKMEW(ケイミュー)が販売している屋根材、「ROOGA(ルーガ)」をご存知でしょうか?
瓦の形状をしており、住宅に取り入れれば和モダンな雰囲気あふれる外装へと仕上がる人気の屋根材なのです。
今回はROOGAの特徴やメリット・デメリットをご紹介するとともに、瓦を使う場合に注意するべき法的な制限についても解説します!
目次
KMEWの人気屋根材「ROOGA」とは
ROOGAとは、外装建材メーカーのKMEWが販売している屋根材シリーズのひとつです。
陶器瓦のような美しい風合いと形状が特徴的な屋根材ですが、実際はセメントを主材料としている「化粧スレート瓦」に分類されます。
【化粧スレート瓦】
セメントに繊維素材を混合し、薄い板状に加工した屋根材のこと。 陶器瓦と同じ厚みをしていながらも軽量で、耐震性にも優れている。 |
ROOGAには、「雅」と「鉄平」という2つのタイプがあります。
それぞれの特徴は、以下の通りです。
「雅」
凹凸感が激しく、重厚感のある波型のデザインで上質感あふれる「和」なテイストを演出してくれるデザインタイプです。
縦方向に入った微細なラインがスタイリッシュさもプラスしてくれるため、和風や和モダンな住宅に適しています。
用意されているカラーは以下の6色で、どれも絶妙な色合いの差と陰影により上品な仕上がりとなっていることが特徴です。
●モダン・ブラック
●モダン・ブラウン
●モダン・グレー
●モダン・オレンジ
●モダン・レッド
●モダン・オーク
「鉄平」
無骨さを感じるネーミングですが、KMEW独自の技術により「鉄平石」のような美しい重厚感を再現していることから名付けられたデザインタイプです。
雅よりも凹凸が控えめで、自然石のナチュラルな風合いとモダンな上質感を兼ね備えているため洋風の住宅によく合います。
用意されているカラーは以下の6色で、明るく爽やかなカラーリングから深みと高級感のあるカラーリングまで対応していることも特徴です。
●ストーン・ブラック
●ストーン・ブラウン
●ストーン・グリーン
●ストーン・オレンジ
●ストーン・オーク
●ストーン・シルバー
ROOGAのメリット
ROOGAはデザイン性だけでなく、機能性においても様々なメリットが存在します。
軽量で建物への負担が少ない
陶器瓦の約半分にまで重量が抑えられたROOGAは、軽いぶん建物への負担を抑えることができます。
地震で建物が揺れても倒壊しにくく、リフォーム時は間取りの変更に際して柔軟に対応できることも嬉しいポイントです。
耐久性に優れている
ROOGAは他のスレート屋根材よりも厚みがあると同時に、高い衝撃吸収性を備えています。
そのため台風などで飛来物が当たっても割れにくく、落下時の破損や飛沫といったリスクも抑えられているのです。
さらに独自の技術によって誕生した「グラッサコート」で、紫外線による経年劣化がしにくいことも特筆すべきポイント。
KMEWが行った実験によると、グラッサコートを塗布した瓦は30年経過してもほぼ色褪せが見られなかったという結果も出ています。
快適な室内空間づくりをサポートしてくれる
住宅の快適性を大きく左右する「熱」や「音」。
ROOGAは瓦本体の厚みや瓦下にある空間で屋根から室内へ伝わる熱を遮り、夏場も暑さに困らない室内づくりに一役買ってくれます。
さらに雨の日も雨音の発生を陶器瓦と同じくらい防ぐことのできる、優れた遮音性も兼ね備えています。
瓦を使う場合は斜線制限に注意!物件で採用を試みるも…?
ROOGAは当社が提供する賃貸物件、シエスタシリーズにおける新デザイン「Japandi(日本風×北欧風)」にて採用することを検討している屋根材でもあります。
実はその前にも使用を予定していましたが、瓦の厚みで斜線制限をクリアできず見送りとなってしまいました。
【斜線制限】
近隣住宅への日照・採光・通風などを遮らないために、屋根や建物上部の形状について一定の勾配面をもたせたり高さを制限したりするルールのこと。 |
ROOGAに限らず瓦は厚みがあるので、そのぶん斜線制限を考慮した設計とすることが大切です。
重厚感と上質感を演出したいならROOGA!
ROOGAはスレート屋根材でありながら陶器瓦または自然石のような風合いが特徴的で、高い耐久性に加えて室内にもたらす快適性の向上もサポートしてくれます。
ただし瓦は厚みがあるため、ご自身が所有する住宅に使用する際は斜線制限に注意して設計しましょう。
- この記事を書いた人
- 浦野 瞳
- 様々なジャンルで執筆経験があるフリーランスWEBライターです。 執筆時はリサーチにリサーチを重ね、複雑な不動産関係の知識も分かりやすくお伝えしています。 読者の皆様に、「痒い所に手が届く記事」と感じていただけていれば幸いです。 住宅やインテリアの情報に対しては特に関心が強く、情報の正確性を高めるため個人的にも勉強をして知識をつけています。 実際に賃貸暮らしを続ける中での経験・所感も活かし、オーナー様・入居者様どちらの視点も考慮しながら情報を発信いたします!
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