アパートの建築をしようと思っているけど、どのように始まり、どのように資産運用が進んでいくのか予想ができないということありませんか?
物件の収益を生み出すために建築前に不動産会社が裏で何をしているのか、工程別に解説していきます。
目次
【全8工程】収益物件の作られ方
オーナー様からアパート建築を依頼されたら、建築会社はプランを提案します。
その間、裏ではどのようなことをしているのでしょうか。
賃貸アパートなどの収益物件での目標は満室になること、オーナー様へプラスの収入を与えることです。
依頼された土地で建てる賃貸住宅の収益を最大化するために、不動産会社はさまざまな工程を行っています。
①建築制限の確認
周囲との調和や法令の関係で、理想を全て満たす物件が建てられるとは限りません。
建築物は、住宅・マンション・ビルを問わず、1つの建物に対して複数の制限が課せられており、それを建築制限と言います。
建ぺい率や容積率、用途地域や高さ制限などがそれに当たります。
依頼された土地にどのような制限があるかを確認しています。
②現地確認
実際に土地や空き家がある現地へ行って土地の状態や日当たり等を確認します。
土地に行けば、インターネットでリサーチしたことを実際に見て確認できます。
検索だけでは分からなかったことも、見えてきます。
③プランニング
不動産屋にとって1番の山場と言っても過言ではないプランニング。
オーナー様に依頼された土地での資産運用計画を考えご提案する工程です。
まずは依頼された土地に建物を建てることのできる面積を計算します。
全体の建物の面積(ボリューム)が明確になったら、一部屋当たりの部屋の面積とボリュームから何部屋作ることができるかを計算して収益のシミュレーションを行います。(部屋割り)
部屋割りをする際に、同時進行でその部屋がいくらで貸せるのかを調査し、物件の収益率を出した後は、当該物件での資産運用計画をオーナー様にご提案する流れです。
ローンは依頼者の属性等で大まかに判断できるためその方に合ったプランを引きます。
収益は悪化しないことが重要であるため、依頼主が借りられるであろう金利よりも少し高い金利で収益シミュレーションをしておくと金利が変動したり、空室が一定期間あったとしても余剰資金でまかなえるような計画になります。
金融機関により返済期間は決まっています。22年、25年、 30年、35年と使用する金融機関により変わります。
プラン二ングでは客観的な情報と統計を基に建物の企画立案を行い、需要にあわせた供給を見込める形にすることが重要であり、成功の鍵と言えます。
だいたい2~3週間かかるものですが、当社では情報をいただいてから1週間後にプランと見積もりを揃えられる社内体制を整え、オーナー様にご提案できます。
④古屋の解体
古屋が建っている場合は建物の解体が必要です。
解体工事と同時に整地工事も行います。
⑤住宅設備選び
部材を選び、各部材メーカー、商社より見積もりを取ります。
各建築会社独自にアパートは標準仕様のようなものが決まっているので実際はそこから選んでいくことになります。
万人が使いやすく、耐久性の高い、清潔感のある設備を選びましょう。
⑥部材の調達
木材、鉄骨から始まり、外階段、住宅設備選びで選定した住宅設備を発注し調達します。
木材などそれぞれに基準を満たす条件を正しく選んでいく必要があります。
⑦駐車場の確保
工事前にはトラックなどが止められる駐車場の手配が必要です。
建物の着工から完成までの期間は約半年ほど。
その間近隣の方の迷惑にならないように、また駐車違反にならないためにも、工事車両を停めておく駐車場の確保が必要です。
⑧条例に基づいた近隣対応
新築工事開始前には、近隣にご挨拶を行うことが決められています。
このご挨拶周りは自治体により実施しなければならないことが規則として決められておりどの範囲まで、何度訪問するのかなど細かく指示があります。
規則に従い挨拶へまわっています。
収益物件の明暗を分ける地盤調査
新築工事を行う時は建築物の倒壊リスクを減らすのに地盤調査を行います。
地盤調査とは、地盤の強度を調べ、地盤の上に建物を建てられるか判断するために行われるものです。
地盤調査をすることで、土の強さや地中の構成がわかります。
調査の結果、建物が建てられないほどの軟弱な地盤とわかった際には追加の改良工事が必要になります。
長く収益性の高い物件を作るため、また入居者様にも安心して住んでもらうためにも必要な工事です。
収益の要はプランニングの精度
建物完成まではおおよそ6か月かかると言われています。
完成までの間に様々な工程を経て収益物件ができています。
特にプランニングの精度は収益率に直結します。
精度の高いプランニングを提案してくれる会社に依頼することで収益性を生むアパートを建築できるでしょう。
- この記事を書いた人
- 菊地 はる
- 「建てる」カテゴリの最新記事