裁判所も夏休みがあります 不動産経営で関わるかもしれない簡易裁判所とはどんなところ?

「夏休み」 と聞くと楽しいイベントばかり思い浮かんできませんか?

プールや海に行ったり、BBQしたり、スイカ割りしたり、花火をしたりと暑い夏はイベントが目白押しですよね。

時を同じく、裁判所にも「夏休み」ならぬ「夏季休廷期間」があるそう。

不動産オーナーの方は、賃貸人・近隣住人・共有者など様々な相手との間で紛争が発生するリスクを抱えています。

紛争のリスクをゼロにするというのはなかなか難しいものですよね・・・

いざ紛争が発生した場合に備えての知識として「裁判所の夏休みについて」ご紹介します。

裁判所の仕組み

賃貸経営では建物を建てたり、買ったりとものを所有することになります。近隣トラブルや入居者さんとの関係が長期的に続くので、その間には権利上のトラブルが発生することもあります。

話し合いで解決できればいいのですが、うまく折り合いがつかない場合は法的措置を取らなければならない事もあります。

そんな時に利用する事になるのが裁判所です。裁判所とは法律に基づいて争い事を解決する機関です。

裁判所は大きく分けて以下の5種類存在します。

最高裁判所 文字通り裁判所の最上位に位置付けられている機関です。東京に1箇所だけ設けられています。
高等裁判所 全国に8箇所設けられています。最高裁判所の下、地方裁判所の上に位置付けられています。
地方裁判所 全国に50箇所あるほか、多数の支部も設置されています。原則的として第一審の審理を行っており、事件の種別に応じて民事部と刑事部がそれぞれ民事裁判と刑事裁判を担当しています。また、会社更生や破産などを行っている部もあります。
家庭裁判所 家庭に関する事件の調停・審判や少年事件を扱います。全国50の市に本庁が設置されているほか、多数の支部・出張所が設けられています。
簡易裁判所 全国438箇所に設置されており、軽微な事件を簡易・迅速に処理しています。

この中で不動産オーナー様が関わることになる確率の高い場所は「簡易裁判所」になります。

簡易裁判所とは?

簡易裁判所は日常生活において発生する軽微な民事事件・刑事事件を迅速に簡易処理するための裁判所です。

全ての事件を1人の簡易裁判所判事によって審理・および裁判され、簡易かつスピーディーに問題解決を図る仕組みが構築されています。更に調停委員の仲介のもと当事者双方が話し合いによって解決を目指す調停制度が設けられているのも大きな特徴です。

簡易裁判所の利用方法

実際に簡易裁判所を利用する場合どうしたらいいのか。民事訴訟手続きについてご紹介します。

①訴状の作成

裁判所に訴状を提出します。

②訴状への記載事項

以下の項目を記載します。

当事者および法定代理人、請求の趣旨、請求の原因、請求を理由づける事実、立証を要する事由ごとに当該事実に関連する事実で重要なものおよび証拠

③簡易裁判所と地方裁判所どちらに提起するか

請求する内容が140万を超えない場合は基本的に簡易裁判所へ、140万円を超える場合は地方裁判所に提起します。

④どの裁判所に提起するか

原則被告の住所地を管轄する裁判所に提起すべきとされていますが、不法行為に関する訴えは不法行為があった地にも管轄が認められる等、その他の付加的な管轄も認められています。

ここから民事裁判がスタートします。

裁判所の夏休み

さて冒頭でお伝えした裁判所の「夏休み」のお話。

「夏季休廷期間」と呼ばれるものです。

裁判所のお勤めの方々が夏季休暇を取るため、夏の一定期間は調停や裁判の期日が開かれません。

裁判所によっても異なりますが、毎年7月21日から8月31日までの間、部や係ごとにそれぞれずらして3週間程度のお休みを皆様取られます。職員がずらして休みを取っているので、裁判所に電話をかけると誰かしらが対応してくださいます。裁判所自体はお盆でも開いているそう。

しかし、この期間期日は一切入らないので夏季休廷前後の期日が集中・混雑してしまうのです。

通常であれば1ヶ月程度で次回の期日が入るところ、次回期日まで2ヶ月間空いてしまうので、一刻も早く手続きを進めたい方はなんとももどかしい気持ちになってしまうかもしれません。

裁判官の長期休暇

3週間も休むの羨ましい・・・!と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし裁判官の方々は3週間丸々休んでいるのではありません。東京地裁などは1人の裁判官が50〜100件近い案件を担当してらっしゃる事が多いそう。(相当な激務です・・・)したがって夏季休廷期間に溜まった判決書を仕上げたり、文献等を調べたりと作業されている!と言われております。

事前に理解してモヤモヤを避けよう!

いざ不動産紛争が発生した場合に向けて基本的知識を持って備えておくことが大切です。

手続きが夏季休廷期間にかぶり、スピーディーに手続きが進まない!とモヤモヤする事がない様に。

事前にこの裁判所の「夏休み」を知って、夏時期の訴訟の場合は心の準備を行っておきましょう。

この記事を書いた人
北川 まな
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