賃貸物件を探すときに一番最初に訪れるのがSUUMOやat homeなどの賃貸情報サイトです。
部屋探しをしている人は、条件を絞り込んでから検索結果に出てくる物件を見て内見する物件を選んでいます。
検索条件は、定期的に見直されユーザーが良く検索している語句がチェックボックスになるように作られています。
そのサイト内の検索条件に【家賃カード決済可】という条件項目が増えました。
キャッシュレス化が進んでいる現在、ニーズが高まっている条件の一つです。
家賃をクレジットカード払いに出来る物件の数も昨今少しずつ増えてきています。
この記事では、入居者様、オーナー様両者の目線に立って、クレジットカードでの家賃決済について、各々のメリットとデメリット、その対策について執筆していきます。
目次
入居者にとってのメリット
クレジットカードで家賃の引き落としが出来ることで、入居者様視点でのメリットは以下の通りです。
①ポイント還元
家賃分、利用カードのポイントが還元されます。
家賃は万単位で、かつ収入の三分の一を当てる方がいるので、その分のポイント還元を得られると思うと、かなり大きいメリットになりそうです。
②家賃の振込手数料がゼロに
現在は口座引き落としの方が多いかと思いますが、振り込み決済している人は、毎度手数料が引かれずに済みます。
毎月約300円掛かるとすると、年間3600円分安くなります。
そして、振り込む手間もなくなり、一石二鳥です。
③支出の管理のしやすさ
クレジットカードを一本化していれば、クレジットカードの明細を閲覧することで支出の管理がしやすくなります。
④保証人や保証会社が不要な場合がある
保証会社が発行するクレジットカードであれば、クレジットカードが家賃保証してくれるというケースもあります。
身内や親族がいない人には役立つサービスの一つです。
オーナーにとってのメリット
①家賃回収の手間がない
クレジットカード払いを導入した場合、カード会社が家賃の回収を担ってくれます。
保証会社はつけているけれど家賃回収は代行依頼していない場合や自主管理で家賃を口座振込にしている場合は、家賃の支払いが遅れた場合取り立てを自身で行わなければなりません。
②他の物件との差別化が出来る
少しずつ増えてきたといっても、まだまだ少ない家賃のクレジットカードカード払い。
しかし、キャッシュレス化は進んでおり需要が高いため、他の物件との差別化になります。
入居者にとってのデメリット
①自分の好きなカードを使える訳ではない
基本的には、不動産会社やオーナーが決めたカードで支払うことになります。
その指定カードを持っていなければ、家賃支払いのためのクレジットカードを契約しなければなりません。
このデメリットを軽くするには下の2つの方法が有効でしょう。
1.契約前に支払いクレジットカードの種類を確認する
クレジットカードで支払い可能な場合は、自分の好きなカードで支払い可能なのか確認しましょう。
2.指定された場合はそのカードに支出を一本化する
家賃は支出の割合の大部分を占める可能性が高いため、支出の管理のしやすさ、またポイントの管理のしやすさを考えても一本化できるとより良いでしょう。
ただし、今まで他の支出でメインカードに使用している物の方がポイント還元率が高い場合は、複数を使い分ける方がお得かもしれません。
オーナーにとってのデメリット
①手数料の支払い負担によって、家賃収入が減る
クレジットカードの手数料は、家賃を支払う側ではなく家賃を受け取る側が支払うと決められています。
つまりオーナー様が手数料を支払わなくてはいけません。
手数料を支払うと家賃収入が減ってしまいます。
例えば、70,000円の家賃の場合、3%の手数料がかかるとすると、2100円がマイナスされます。
アパート経営で6部屋あるとすると、一ヶ月で12,600円、年間151,200円も手数料分だけで引かれることになります。
融資の返済がある方にとってはこのマイナスは大ダメージです。
このデメリットを軽くするには下の方法が有効でしょう。
1.手数料を見越した家賃設定をする。
クレジットカード分の手数料分を家賃に上乗せすることで、実質入居者が支払うようにします。
家賃相場と比較しつつ総額が大きくなりそうな場合は手数料を分担するなども手になるでしょう。
「クレジットカード決済可能」必ず最適な訳ではない!
クレジットカード決済可能はお部屋探しをする人にとっては魅力的なメリットです。
同条件の他物件と悩んだ際に比べられるのは、支払い方法等細かな差です。
しかし、人によってはデメリットが大きくなります。詳細まで調べて本当に必要なサービスを届けましょう。
キャッシュレスの時代に合わせて新サービスを始める時にはその対応策が必要不可欠です。
自分自身も損しないよう、また入居者様にも負担をかけすぎないよう工夫が必要です。
- この記事を書いた人
- 菊地 はる
- 「運用する」カテゴリの最新記事