【海外の賃貸事情】アメリカにおける賃貸アパートの特徴・トラブル例

皆様は、アメリカでの暮らしといえばどんなイメージを思い浮かべますでしょうか。

映画や海外ドラマから「かっこいい!」という印象を受けて、アメリカ暮らしに憧れている方も多いのではないかと思います。

 

アメリカではほとんどの地域で「家は買うもの」という認識が根付いており、ライフスタイルの変化に応じて持ち家の売買を繰り返すケースが一般的です。

その一方で、ニューヨークなどの大都市圏では賃貸物件が多く立ち並んでいます。

今回はアメリカの賃貸物件について、探し方や特徴、トラブルの例などについて詳しく解説します。

そもそもどう見つける?アメリカの賃貸物件の探し方

日本での住まい探しは引っ越し先の地域にある不動産業者を訪ね、物件を紹介してもらうという流れが一般的です。

 

しかしアメリカでは、不動産業者の仲介ではなく自分で入居者募集中の物件を見つけるケースが珍しくありません。

その場合は地域新聞の広告や口コミなどを頼りに物件を探し、気になる物件があればオーナーに直接連絡を取ります。

ただしこれは現地に住む方の手段であり、例えば日本国内からアメリカの賃貸物件を探す必要がある場合は専門のエージェントなどに相談しなければなりません。

 

オーナーへの連絡後は内見で設備や立地、周囲の環境などをチェックして、「ここがいい」と思ったら仮押さえをします。

仮押さえには申込金やデポジットの支払いが必要ですが、デポジットは後から返ってくる場合がほとんどです。

 

入居を決めたら審査や保証金の支払いなど必要手続きを済ませ、契約となります。

家具家電付き!?アメリカの賃貸物件事情

アメリカの賃貸物件は、日本の賃貸物件と異なる特徴がいくつもあります。

ここでは、アメリカの賃貸物件における4つの特徴をご紹介します。

家具・家電は備え付け

アメリカの賃貸物件は、電子レンジや食洗機、洗濯機などの家具・家電が最初から用意されている場合があります。

また、家賃に月額料金を追加すれば家具・家電がついてくるシステムとなっている物件もあるようです。

 

天井照明がない

日本の賃貸物件は天井にシーリングライトを取り付けているケースが一般的ですが、アメリカには天井照明がほとんどありません。

物件によっては電球やシーリングが備え付けられていることもありますが、それらがなかったり光量が足りない場合は据え置き型の間接照明を用意します。

 

たなお、天井照明がない主な部分はリビングやベッドルームで、キッチン・廊下・バスルームなどには天井照明が備え付けられています。

共用部分が充実

物件によっても異なりますが、基本的にアメリカの賃貸アパートは入居者専用の共用施設が充実しています。

例えばプールやフィットネスジム、ドッグランなど日本の高級マンションを思わせる設備が備わっている物件もあります。

間取りの表記は日本と異なる

日本の物件における間取りでは「2DK」や「1LDK」など、主にL・D・Kのアルファベットと個室の数で表記されています。

しかしこれは日本特有の表記であり、アメリカやカナダなど欧米の住宅では「1BR」といったようにBR(bedroom)がいくつあるかを示しているのです。

 

なお、日本でいうワンルームのようにベッドとリビングが同じ空間にある場合、アメリカでは「Studio」と表記されます。

アメリカの賃貸物件でよくあるトラブル

日本とはまったく異なる特徴をもつアメリカの賃貸物件について、知れば知るほど「住んでみたい!」と興味がわいてくることでしょう。

しかしアメリカの賃貸物件は良いことばかりではなく、物件によっては様々なトラブルが生じます。

 

入居者が体験する代表的なトラブルとしては、「近隣の騒音」が挙げられます。

交通や工事現場の騒音といった立地条件によるものや、上・左右の部屋の住人による騒音で悩まされる方は多いようです。

 

また、エアコンや水回りといった設備が高頻度で故障するといったトラブルもあります。

ただしアメリカの賃貸物件は、「ドアマン」と呼ばれるコンシェルジュのようなスタッフが常駐している場合が多いです。

そのため、設備トラブルのほとんどはドアマンに報告すれば解決してくれます。

 

他にも、家賃の安さだけで物件を決めたことで治安の悪い地域に引っ越してしまい、安全な暮らしが脅かされるケースもあります。

家計に多少なりとも負担がかかっても、家賃はできるだけ惜しまないことがアメリカで安全に暮らすポイントと言えます。

メリットもあればデメリットも…アメリカの賃貸物件事情で得た気づき

アメリカの賃貸物件では、家具・家電が備え付けてあったり共用部分が充実していたりと日本の一般的な物件よりも魅力的な印象を与えるメリットがあります。

とはいえ日本よりも設備トラブルが起きやすいため、アメリカの賃貸物件で入居者が安心して暮らすにはスタッフの手厚いサポートが必要です。

また、現地の方が賃貸物件を探す場合は不動産業者を介さず個人間でやり取りを行うという、「無駄のない」探し方が珍しくないことも注目したいポイントです。

 

入居者にとって「無駄がなく、サポートは手厚い」

そんなキーワードから、日本の賃貸経営においても学べる点はあるのではないかと感じられました。
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この記事を書いた人
浦野 瞳
様々なジャンルで執筆経験があるフリーランスWEBライターです。 執筆時はリサーチにリサーチを重ね、複雑な不動産関係の知識も分かりやすくお伝えしています。 読者の皆様に、「痒い所に手が届く記事」と感じていただけていれば幸いです。 住宅やインテリアの情報に対しては特に関心が強く、情報の正確性を高めるため個人的にも勉強をして知識をつけています。 実際に賃貸暮らしを続ける中での経験・所感も活かし、オーナー様・入居者様どちらの視点も考慮しながら情報を発信いたします!
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