インフレとは?デフレ・スタグフレーションなど用語5つの意味を解説します

資産運用している方なら、物価高騰や下落で受ける影響が気になるのではないでしょうか。

「インフレ」「デフレ」と聞いて今の経済状況が分かると、どのような対策が必要になりそうか見えてきます。

経済について簡単に理解できるよう、本記事では5つの用語の意味を分かりやすく解説します。

インフレとは?デフレとは?

インフレとはインフレーションの略で、物価が上がっている状態のことです。

モノやサービスの価格が上がり、お金の価値(モノやサービスを買える力)が下がった状態を指します。

 

デフレとはデフレーションの略で、物価が下がっている状態です。

モノやサービスの価格が下がり、お金の価値が上がっています。

お金の価値が上がった・下がったを具体的に解説します。

たとえば、予算1,000円で買い物するとします。

インフレになると商品の値段が上がってしまい、買えるものが減ります。

買える力が減った、つまり、お金の価値が下がったということです。

デフレになると商品の値段が下がり、買えるものが増えます。

買える力が増えた、言い換えるとお金の価値が上がったということです。

スタグフレーションとは?ディスインフレ・ハイパーインフレとは

スタグフレーションは、不況時に物価が上昇している状態を表します。

景気後退という意味のスタグネーション(stagnation)とインフレーションを組み合わせた言葉です。

景気が悪ければ需要が減り、物価が下がる(デフレ)となるのが一般的です。

しかし、原材料の高騰などを受け、不景気で賃料が上がっていないにもかかわらず物価が上がることもあります。

 

代表的な例は1970年代のオイルショック。

第四次中東戦争の影響で原油価格が高騰しました。

トイレットペーパーなど生活必需品の不足で、不況下に一気に物価上昇が進みました。

 

ディスインフレはディスインフレーションの略で、インフレが進む中、金融引き締め政策で物価上昇は落ち着いたもののデフレにはなっていない状況です。

インフレからは抜け出したにもかかわらずデフレにならない理由は、物価上昇自体はゆっくり続いているためです。

 

ハイパーインフレは物価が過度に上昇することです。

国の財政悪化、貨幣の大量発行などが原因でお金の価値が下がり、何かを購入するのに膨大な量のお金が必要になります。

たとえば第一次世界大戦後のドイツの状況です。

他国への賠償金を用意するために膨大な紙幣を発行したところ、お金の価値が一気に下がりました。

日本はインフレ?デフレ?

日本銀行が2023年2月28日に発行した消費者物価の基調的な変動によると、消費者物価指数は長らく下落、要するにデフレが続いていましたが、2023年現在の日本はインフレ状態と言えます。

 

日本銀行は物価の判断材料として消費者物価指数に特に着目しています。

モノ・サービスの価格は、モノ・サービスの需要と供給を反映していると考えられるためです。

 

帝国データバンクのアンケートによると、アンケートに回答した企業の4分の1はインフレ手当を支給したか支給に前向きです。

※インフレ手当:光熱費や食費などの値上げに対応するための特別手当

「インフレ手当」、企業の 6.6%が支給

企業の動きを見ても、今の日本は物価上昇の状況にあると言えるでしょう。

経済の動きと不動産投資は切っても切れない関係

長くデフレが続いていましたが、物価が上昇してインフレになっています。

不動産投資は株価に応じて価値の増減の激しい株式投資と違い、インフレに強いと言われています。

株式は毎日価格が変わるのに対し、不動産は存在する現物資産であるため、資産価値の増減が緩やかだからです。

物価の上昇に伴い家賃が上昇することも理由に挙げられます。

 

ただし、人件費・資材価格の上昇で建築費も上がるため、手元に残る金額をしっかり見積るなど、より綿密な運用計画が重要です。

 

国や自治体が行っている助成金・補助金にも賃貸経営に使えるものが複数あります。

物価上昇で懸念されるリスクに対応できるよう、上手に活用することをおすすめします。

この記事を書いた人
星脇 まなみ
2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
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