農業のIT化はここまで進んでいる。多様化する食嗜好に追いつくには

世界中の国々の生活水準が向上し、消費者の「食」に対する意識が急激に高まってきています。

日本の和食が無形世会遺産として登録され、一人ひとりの消費者が求める食のあり方は、多様さを増している中、食品の製造の過程にも変化が訪れていることにお気づきでしょうか?

この記事では、フードテックと農業のIT化に焦点を当て、現代の食と技術を組み合わせた生産過程についてまとめていきます。

フードテックとは何か

フードテック(FoodTech)とは、食品と技術を組み合わせた新しいビジネスやイノベーションの領域を指す用語です。

具体的には、食品生産、調理、配達、消費において、技術を活用して効率性や持続可能性を向上させることを目指す産業です。

フードテックは、食品業界におけるデジタル技術やイノベーションの進歩を取り入れることで、食品の生産、流通、消費のあり方を変革すると言われています。

例えば、農業においては、センサー、データ分析、自動化技術を用いて、農作物の生育状況をモニタリングし、効率的な栽培が実現できます。

また、現在既に食品の配送や配達においては、モバイルアプリやオンデマンド配達サービスを活用して、消費者により迅速で便利な方法で食品を提供しています。

さらに、フードテックは食品の持続可能性にもフォーカスしています。代替プロテイン(植物ベースや昆虫由来)、人工肉、細胞培養肉などの技術開発はよく聞く一例ですね。

また、食品廃棄物の削減やリサイクル、循環型経済の促進などもフードテックの取り組みの一環です。

農業のIT化はここまで進んでいる

上記フードテックの説明でも少し触れましたが、農業のIT化について少し深掘りしてみましょう。

2023年時点での農業のIT化は、どんどん進展しています。

一般的なトレンドと具体的なIT技術のいくつかをご紹介します。

①スマートファーム

農業におけるセンサー技術、モニタリングシステム、および自動制御システムの導入が進んでいます。

これにより、土壌の水分量や栄養状態、気象条件などをリアルタイムでモニタリングし、農作物の生育状況を最適化することが可能です。

②ビッグデータと予測分析

農業におけるデータ収集と分析の重要性が高まっています。

センサーやドローンなどの技術を使用して収集された大量のデータを解析し、作物の成長予測、病害虫の発生予測、最適な収穫時期の予測などを行うことで、農業生産の効率と収量を向上させることができます。

③ロボットと自動化

農業においては、種まき、除草、収穫などの作業においてロボットや自動化システムが導入されています。これにより、人手不足の問題や作業の効率化が図られ、労働力や時間の削減が可能になります。

④農業のIoT(モノのインターネット)

センサー、アクチュエータ、および他のデバイスをインターネットに接続することにより、農業プロセスの自動化や遠隔監視が可能になっています。

これにより、遠隔地から農場の管理ができるほか、異常な状況が検知された場合には自動でアラートが送られるなど、迅速な対応が可能です。

⑤農業プラットフォーム

農業者や消費者、供給業者をつなぐオンラインプラットフォームの登場が進んでいます。

これにより、生産者は製品の販売や需要予測に関する情報を得ることができ、消費者は生産者との直接取引や食品のトレーサビリティを確保することができます。

プラントベースとは

農業のIT化の進展は今流行りのプラントベースの人々からも注目を受けています。

プラントベース(植物ベース)とは、主に植物性の食材を中心にした食事のことを指します。

つまり、肉や魚、卵、乳製品などの動物性食品よりも、野菜、果物、穀物、豆類などの植物性食品を主に摂る食生活のことです。

俗に言うベジタリアンやベジタリアンライト(乳製品は食べるベジタリアン)主義のことです。

プラントベースの食事では、肉や魚などの動物性食品を避けるか、少なくとも摂取量を減らすことが一般的です。

その代わりに、野菜や果物、穀物(例えば、米やパン)、豆類(例えば、大豆や豆腐)、ナッツ類、種実類などの植物性食品をバランスよく摂ることが重要です。

 

プラントベースの食事は、健康に良いと言われています。

植物性食品には豊富なビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれており、心臓病や高血圧、糖尿病などの慢性疾患のリスクを減らす効果があります。

また、植物性食品は低脂肪でカロリーも比較的少なく、体重管理にも役立つことがあります。

プラントベースの食事をすることで、地球環境への負荷も軽減できます。

動物性食品の生産には大量の水や飼料が必要であり、温室効果ガスの排出量も多いため、植物性食品を中心に摂ることは、地球の資源を保護し、気候変動への対策にもつながるのです。

プラントベースの食事は、お肉やお魚の代わりに、たくさんのお野菜やお米、お豆腐などを食べること。これらの食べ物はからだにとってとても良くて、大きくなるために必要な栄養素がたくさん含まれているんだね。
そうだね!植物をたくさん食べることで、動物たちや地球のことも守ることができるってことだね!!

農業のIT化が進んでいる背景

農業のIT化が進む理由には、さまざまな理由と背景が存在します。

 

【効率化と生産性の向上】

IT技術は、農業の生産性を向上させるための効率化を可能にします。

自動化された農業機械やセンサー、ドローン、ロボットなどの技術が導入されることで、労働力や時間の節約が可能となり、農作業の生産性が向上します。

【データ分析と予測】

IT化により、農場で収集されるデータの分析と予測が可能になります。

気象情報、土壌の状態、作物の生育データなどを収集・分析することで、より効果的な農作業計画を立てたり、病害虫の予防対策を講じたりすることができます。

【持続可能な農業への需要】

農業の持続可能性に関する関心が高まっています。

IT技術は、資源の効率的な利用や環境への配慮など、持続可能な農業の実現に貢献することが期待されています。

例えば、水や肥料の使用量を最適化するためのセンサーや制御システムの導入、精密農業技術の利用などが挙げられます。

【農産物品質と食品安全への要求】

消費者の農産物の品質や食品安全に対する要求が高まっています。

IT技術は、生産・加工・流通の各段階で品質管理やトレーサビリティ(生産から廃棄まで商品を追跡する仕組み)の実現を手助けします。

生産者や消費者が農産物の品質や安全性に関する情報を追跡・共有できる仕組みを提供することで、信頼性の高い農産物の供給が可能となります。

【農業労働力の不足】

農業労働力の減少や高齢化が進む中、IT技術はこれらの課題を克服する手段として期待されています。

自動化技術やロボットの導入により、労働力の不足を補うことができます。

フードテックを推進する農業のIT化に今後も期待

いかがでしたか?

生産の最前線を行く農家の方々にとっても初耳情報はありましたでしょうか?

IT技術の利用はフードテックの推進につながり、より効率的に生産性高く製品を消費者に届けられます。

人の手で拘るところと機械に任せて生産性をあげるところとメリハリをつけてより美味しい食と未来を作りあげることができるか、そして消費者としては価格据え置きでより美味しい物と出会えるか、今後の結果に期待です。

この記事を書いた人
菊地 はる
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