令和3年8月、国土交通省からグリーン住宅ポイントの受け付け申請と発行状況が発表されました。
ポイントが付与された方の中には、何に使えるか分からないという方や、使い道に悩む方もいると思います。
そこで、本記事は国交省の発表を基に人気商品と追加工事についてまとめました。
ポイントの使い方の参考にしてみてください。
どのような工事の申請数が多い?
令和3年7月末時点で、66,934戸のポイント申請がありました。
特に多いのが、新築の購入・建築(38,884戸)と持ち家・賃貸のリフォーム工事(26,167戸)です。
下記は、3月29日から7月31日のポイント発行対象の住宅戸数と発行されたポイント数です。
住戸 | ポイント数 | |
---|---|---|
新築の購入・建築 | 22,936戸 | 89億9,420万 |
賃貸の建築 | 189戸 | 1,890万 |
リフォーム | 8,959戸 | 8億6,161.6万 |
既存住宅の購入 | 103戸 | 3,060万 |
新築の購入・建築とリフォームの中で、申請数の多かった要件を満たす住宅と工事内容も見てみました。
新築の購入・建築 |
|
---|---|
リフォーム |
など
など |
参考
令和3年7月
グリーン住宅ポイント発行状況(令和3年7月時点)
グリーン住宅ポイントの交換で人気の商品
交換できる商品は、「省エネ・環境配慮」「防災関連」「健康関連」などいくつかの政策テーマに該当するものです。
6月1日~7月31日に交換された商品の政策テーマの人気TOP3は、以下のようになっています。
- 家事負担軽減に関する商品
- 「新たな日常」に関する商品
- 地域振興に関する商品
「日用品」「ベビー・キッズ用品」といったカテゴリー別の人気状況も、発表されています。
6月1日~7月31日の交換件数TOP3を、交換できる商品例と共にまとめました。
同じカテゴリーの商品でも、交換状況は大きく異なります。
たとえば、「雑貨・日用品」は、カテゴリー全体では2番目に多く交換されています。
しかし、7,000件弱の交換件数のうち5,500件弱をキッチン・バス・トイレ・掃除・洗濯用品が占めています。
一方、テレワーク用品は156件、楽器は52件です。
そこで、本記事はカテゴリーをさらに細かく分けたものをまとめています。
なお、商品例は令和3年9月10日現在のものです。
ランキング | 商品カテゴリー | 商品例 | 交換件数 |
---|---|---|---|
1位 | キッチン家電 |
など |
5,891件 |
2位 | キッチン・バス・トイレ ・掃除・洗濯用品 |
など |
5,481件 |
3位 | 掃除・洗濯家電 |
など |
5,457件 |
参考
グリーン住宅ポイントの商品への交換状況(令和3年7月時点)
グリーン住宅ポイント制度: カテゴリから探す:交換商品を探す
上位3位のカテゴリーは、家事に関するものです。
家電を新しくすると、家事の効率アップが期待できます。
新しい機能も活用すれば、食材が長持ち、コードレスで掃除できる時間が長くなるなど、家事の満足度も高まりそうです。
自宅で過ごす時間が増え、家のことを丁寧かつ効率的にできるアイテムが欲しいと思う方の多さが反映されたと考えます。
TOP3以外で気になったのが、アウトドア・自転車の交換件数が、感染予防やテレワーク用品より多いほど人気なこと。
交換件数はアウトドア用品1,422件、自転車425件に対し、感染予防用品が202件、テレワーク用品が156件です。
新型コロナをきっかけにアウトドアを始めた方が増えたことと関係ありそうです。
自転車は、電車移動の代わりに使ったり運動不足を解消できたりと、新しい生活でニーズが高まったかもしれません。
ポイントが活用された追加工事
ポイントは、新たな日常に関する追加工事と防災に関する追加工事の支払いにも利用できます。
特に利用が多かった工事をまとめました。
工事内容 | 工事の詳細 | 件数 |
---|---|---|
新たな日常に関する工事 | 家事負担軽減
など |
3,625件 |
空気環境向上
|
1,766件 | |
ワークスペース設置
など |
792件 | |
防災に関する工事 | 停電・断水対策
など |
2,211件 |
水害・台風対策
|
270件 |
参考グリーン住宅ポイントの追加工事への交換状況(令和3年7月時点)
商品交換同様、工事も家事負担軽減に関するものの人気の高さが分かりました。
換気設備の設置以外に、空気浄化作用のある製品や非接触型設備の設置も多いです。
自宅での感染リスクを下げたいと考える方が多いためと推測されます。
ワークスペースの設置・間取り変更は、仕事とプライベート空間を区別するためと考えられます。
リモートワークをきっかけに、自宅で仕事できる環境を整えた方も少なくないのではないでしょうか。
また、在宅勤務を認める企業が増えた、リモートワーク制度のある会社に転職したなども、予想できます。
リモートワークが広がりつつあるかもしれません。
2021年度の住みたい街ランキングにも大きな動きがありました
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最近は、住宅に甚大な被害をもたらす自然災害が増えています。
リスクを最小限にするため、停電・断水・台風などに備えた工事をしたいと考えるのは、自然なことです。
災害発生時、災害発生前も事前にハザードマップを確認しておくと便利です。
自宅はどれくらいのリスクがあるか、安全な場所にどのように避難するかなどを知ることができます。
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ポイント交換をお忘れなく!
ポイントの有効期限は、2022年1月15日までです。
期限を過ぎると失効します。
ポイントが足りない分を現金で充当しての交換はできませんが、500ポイントから交換できる商品もあります。
また、ポイント交換は複数回できます。
無駄にしないよう、うまく使い切りたいですね!
- この記事を書いた人
- 星脇 まなみ
- 2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
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