ユニットバスと聞いて、お風呂と洗面台とトイレが同じ空間にあるものを想像しませんか?
実は、浴室とトイレが別のユニットバスもあります。
では、ユニットバスの定義とは何なのか、なぜつくられるようになったのか、本記事で解説します。
目次
ユニットバスの定義とは?
天井、浴槽、壁、床が一体となった浴室のことです。
浴槽などは事前に工場でつくられ、つくったものを現場で組み立てます。
ほぼ同じ意味で使われる言葉が、システムバスです。
システムバスは、工場でつくられた浴槽・床などを現場で組み立てた浴室です。
3種類のユニットバスについて
- 1点ユニットバス
- 2点ユニットバス
- 3点ユニットバス
それぞれの特徴を説明します。
1点ユニットバス
浴槽と洗い場のみで構成された浴室です。
2点ユニットバス
洗面台がセットになった浴室です。
3点ユニットバス
ビジネスホテルなどに多い、洗面台とトイレがセットになった浴室です。
「ユニットバス」と聞いて想像する方が多いタイプのユニットバスです。
お部屋探しをする際や収益物件を購入する際にはこの違いを知っておくと募集条件の認識ミスを防ぐことにつながります。
ユニットバスのメリットとデメリット
メリット
- 掃除しやすい
- 気密性が高く、断熱効果が高い
- つなぎ目が一体のため水漏れのリスクが低い
- 工期が短い
デメリット
- 設置スペースに収まらないと設置できない
- 自由度が低い
- 湿気やすい、カビが生えやすい
追い炊き機能や浴室乾燥機といった機能をつけられるユニットバスもあります。
しかし、設備によっては後付けできず、できても、壁の解体など大がかりな工事が必要となることあります。
追い焚き機能や乾燥機能などオプションで付ける機能は物件のターゲットに合っているかどうか考え、入居者が求める条件だと考えられるもののみ取り付けると効率的な設備費用の節約につながります。
そもそもユニットバスはなぜ誕生した?
きっかけは、1964年の東京オリンピックです。
オリンピックに合わせて大型ホテルを建築する必要がありました。
ところが、従来の工法で建てると間に合わないスケジュールでした。
そこで、TOTOにユニットバスの基になる、プレハブ式のお風呂の建設を依頼しました。
当時は、集合住宅も足りない時代でした。
1つの敷地に多くの部屋をつくることが求められたので、部屋の面積は小さくなります。下記条件が当時の集合住宅建築に求められたことからニーズが高まりました。
- 限られたスペースに必要な設備を入れられる
- 工期を短くできる など
ユニットバス=お風呂とトイレが同じ空間にある浴室とは限らない
ホテルなどで3点ユニットバスが広がったこともあり、ユニットバスの定義は誤解されているようです。
3点ユニットバスしかないと思われているために「ユニットバスはやめたほうがいい」など、悪い印象を持たれやすいです。
部屋探ししている方に内見しようと思ってもらえるよう、ポータルサイトに浴室の写真を掲載したりでバス・トイレ別の条件にチェックを入れ検索条件に引っ掛かるようにするなど正確な空室募集の広告表示が大事です。
- この記事を書いた人
- 星脇 まなみ
- 2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
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