2022年の住みたい街ランキングは?関東の人気駅の理由と今後を考察!

住みたい街ランキング2022年版が住宅情報検索サイトSUUMO(スーモ)とLIFULL HOME’S(ライフルホームズ)より発表されました。

どちらも違う基準でランキングが作成されているため、異なる駅がランクインしています。

昨年2021年から順位を大きく上げた駅を見ていくと、住みやすい街が見えてきます。

2社のランキングを分析し、人気の街の理由と今後を予想してみました。

SUUMO住みたい街ランキング2022首都圏版

順位 駅名 主な路線
1位 横浜 JR京浜東北線、湘南新宿ライン、東急東横線
2位 吉祥寺 JR中央線、京王井の頭線
3位 大宮 JR京浜東北線、埼京線、湘南新宿ライン
4位 恵比寿 JR山手線、埼京線、湘南新宿ライン
5位 浦和 JR京浜東北線、高崎線、湘南新宿ライン
6位 目黒 JR山手線、東京メトロ南北線、東急目黒線
7位 新宿 JR山手線、中央線、埼京線、湘南新宿ライン、京王線
8位 品川 JR山手線、京浜東北線、東海道本線、横須賀線
9位 池袋 JR山手線、埼京線、湘南新宿ライン、東武東上線、西武池袋線
10位 鎌倉 JR横須賀線、湘南新宿ライン、江ノ島電鉄

参考SUUMO

2022年首都圏版借りて住みたい街ランキング

順位 駅名 主な路線
1位 本厚木 小田急小田原線
2位 大宮 JR京浜東北線、埼京線、湘南新宿ライン
3位 JR常磐線、東武野田線
4位 八王子 JR中央線、横浜線、八高線
5位 西川口 JR京浜東北線
6位 葛西 東京メトロ東西線
7位 三鷹 JR中央線、総武線
8位 JR京浜東北線
9位 千葉 JR総武線、内房線、外房線、千葉都市モノレール
10位 川崎 JR京浜東北線、東海道本線、南武線

参考LIFULL HOME’S

2022年住みたい街ランキングの考察と今後の予想

  • JR山手線沿線は変わらず人気
  • 山手線以外の駅の人気が高まっている

では、詳しく2021年のランキングとの推移と、2022年の100位までの結果から考えます。

TOP10の分析

2021年と比較すると、10位に鎌倉駅がランクインした以外、TOP10の駅は変わりません。

2021年の10位は、中目黒でした。2022年は12位です。

 

ただし、細かい順位は変わっています。

以下は、ランクアップした駅・ダウンした駅に分けて推移をまとめたものです。

【ランクアップ】

駅名 2021年→2022年の順位
吉祥寺 3位→2位
大宮 4位→3位
浦和 8位→5位

【ランクダウン】

駅名 2021年→2022年の順位
恵比寿 2位→4位
目黒 5位→6位
品川 6位→8位

 

住みたい街ランキングは、JR山手線の駅が多くランクインしているのが特徴です。

新型コロナ初期や昨年(2021年)より外出機会が多くなった人が増えた結果だと思われます。

故に、東京都心の駅の人気は維持されそうです。

一方で、リモートワークをきっかけに、東京23区の駅にこだわらずに引っ越した方もいると思います。

「家賃を抑えられて安心」「広い部屋で快適」など、住み心地の良さを感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「駅周辺や街自体の利便性が高く、交通の便の良い」駅なら、23区以外の街にも住みたいと考える人が増えたと考えられます。

 

子育て世帯は特に、以下の特徴を持つ街に惹かれるのではないでしょうか。

  • 広い部屋に住める
  • 教育環境が整っている
  • 近くに公園や緑がある

など

100位までの結果から予想されること

最高順位を更新した駅を見ても、都内のターミナル駅や有名駅でなくても、ランキングが上がっていることが分かります。

有楽町駅は東京都内で唯一、過去最高ランクを獲得しました。

有楽町以外は、東京都内の駅がランクインしています。

駅名 2021年→2022年の順位
有楽町 52位→34位
船橋 22位→15位
流山おおたかの森 39位→16位
藤沢 30位→25位
川越 46位→30位
新浦安 46位→42位
辻堂 50位→46位

2022年借りて住みたい街ランキングの考察と今後の予想

借りて住みたい街ランキングは、ホームズに掲載された賃貸物件の中から、問い合わせの多かった駅の集計結果で作成されています。

スーモのランキングは、インターネット上のアンケート結果に基づきます。住みたい駅を住みたい順に3つ選択してもらい、順位ごとに設定された得点の合計点がランキングに反映されています。

アンケートに基づくことから、何となく良いイメージ・憧れるといった有名な駅がランクインしやすそうです。

借りて住みたい街ランキングは、問い合わせ数が基準です。

故に、家賃・周辺環境・交通の利便性などの評価の高い街がランクインしやすそうです。

いわゆる「コスパの良い駅」が上位になりやすいと思われます。

 

2021年のランキングとの比較と2022年の100位までの結果から、部屋を借りる観点で住みたい駅・人気になりそうな駅を考えてみました。

TOP10の分析

2021年と比較すると、住みたい街ランキング同様、23区だから上位というわけではありません。

住みたい街ランキング以上に、家賃と街自体の便利さとのバランスが良い駅の人気が高まっていそうです。

 

下記がランクアップした駅です。

駅名 2021年→2022年の順位
9位→3位
西川口 12位→5位
三鷹 8位→7位

ランクダウンしたのは、葛西です。

2021年は3位でしたが、2022年は6位でした。

蕨(7位→8位)と千葉(6位→9位)もダウンしましたが、同じ県内の西川口と柏が大きくランクアップした影響がありそうです。

 

2021年のTOP10で2022年に10位以内に入らなかったのは、池袋です。

2021年は5位でしたが、2022年は12位にとどまりました。

利便性が高くても、家賃が高いと他のエリアを検討する方が多いことがうかがえます。

100位までの結果から予想される人気の上がりそうな駅

  • 観光地としても有名な駅
  • 住みたい街ランキングで上位にランクインするような有名な駅にアクセスしやすい駅

いずれかに該当する駅は、10以上ランクアップしています。

観光地で有名な駅
駅名 2021年→2022年の順位
辻堂 40位→26位
湘南台 53位→30位
茅ヶ崎 62位→35位
川越 81位→67位

 

住みたい街ランキングなどで人気の駅にアクセスしやすい駅
東京都内 神奈川・埼玉・千葉県内
駅名 2021年→2022年の順位 駅名 2021年→2022年の順位
亀有 50位→29位 相模大野 65位→52位
北綾瀬 68位→42位 淵野辺 97位→59位
西八王子 75位→47位 南浦和 76位→61位
国立 96位→63位 南与野 90位→66位
亀戸 115位→89位 北浦和 102位→68位
流山おおたかの森 136位→87位
馬橋 116位→90位

上記の駅は、今後のランクアップも期待できます。

 

2030年半ばには、東京メトロ有楽町線と南北線の延伸が計画されています。

有楽町線・南北線はもちろん、有楽町線と直通運転している西武池袋線沿線のランクアップも予想されます。

駅名 2021年→2022年の順位
練馬 69位→54位
所沢 128位→94位

西武池袋線沿線には、既にランクアップしている駅もあります。

所沢は特に再開発も進んでいるので、さらに順位が上がると考えられます。

 

池袋線沿線には、本当に住みやすい街大賞で2021・2022年と2年連続TOP3入りを果たした大泉学園駅があります。

 

借りて住みたい街ランキングでは85位から86位と順位を1つ上げるにとどまりました。

ところが、有楽町線延伸効果と相まって、さらにランクアップしていくのではないでしょうか。

2022年のランキングでは大きく順位を上げた駅はなかったものの、南北線と直通の東急目黒線沿線にも、順位を上げる駅が出てくるかもしれません。

2022年に大きくランクアップしたのは、南北線の通る麻布十番駅のみです。

2021年は104位でしたが、2022年は74位になりました。

2021年住みたい街ランキングを考察!人気の街の特長や変化の理由は? | 賃貸知識BANK

複数のランキングや過去の順位との比較で人気が高まりそうな街が見えてくる!

スーモとライフルホームズの住みたい街ランキングは、異なる基準で作成されているため結果が異なります。

しかし、ランクアップ・ダウンした駅には、似た傾向が見られました。

知名度があって利便性の高い街は、家賃が高い傾向です。

一方、人が多いと落ち着かないという人もいます。

そこで、都心にアクセスしやすく落ち着いた雰囲気の街を選ぶ人が多いです。

周辺環境からどのような人が住みたい街か予測すると、賃貸住宅に求められる間取り・設備が見えてきます。

この記事を書いた人
星脇 まなみ
2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
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