窓はキッチンやユニットバスほど、見ただけでは製品ごとの違いが分かりにくいです。
お金をかけて購入するならデザイン性だけでなく、使いやすさがあるものを選びたいものです。
ショールームで比較すると、カタログでは分からない質感や製品ごとの違いを体感できます。
窓やドアを扱うYKK APのショールームではどのような製品を見られるか紹介します。
目次
YKK APとはどんなメーカー?
YKK APは、窓やドアといった建築部材の製造・販売を行っています。
YKKが社名になったのは1994年から。
YKKは吉田工業株式会社の頭文字をとったファスナーの商標です。
ファスナーにYKKと書いてあるのを見たことのある方も多いのではないでしょうか。
YKKという名前の定着に伴い、社名になりました。
YKK APのAPはArchitectural Productsの頭文字です。
YKK APはYKKグループの売上の約半分を占めます。
YKKがファスナーの原材料であるアルミ合金の量産化の技術を活用してアルミ建具の分野に進出したことで、YKK APが誕生しました。
たくさんの窓・ドアが展示された新宿ショールーム
新宿ショールームでは、木造住宅向けの窓・玄関まわり・エクステリア建材の実物を確認できます。
全国の各エリアに少なくとも1つはYKKのショールームがあります。
今回は、TOTOとDAIKENの商品も一緒に確認できるコラボレーションルームのある新宿のショールームに行きました。
コラボレーションルームではTOTOの水回り設備、DAIKENのフローリングや内装ドア、YKK APの窓や玄関ドアがコーディネートされています。
窓ガラスだけでもたくさんの製品が展示されています。
屋内の見え方や熱の通りにくさ、窓ガラスが割れた時のヒビや割れ方などを体感できます。
格子入りのガラスは、お部屋のデザイン性を高められます。
防犯ガラスは、衝撃を加えられた時に割れにくいガラスです。
断熱性や防音・防犯を高めたいなら、内窓の取付もおすすめです。
YKK APの窓ガラスは、スタンダードな複層ガラスでも性能が良いです。
2枚のガラスと空洞で熱が逃げにくくなっているため、断熱性が高まっています。
結露が発生しにくいのも特徴です。
「Low-E複層ガラス」は2種類あります。
- グリーン
- クリア
共通点は高い断熱効果です。
違いは以下にまとめました。
Low-E複層ガラスグリーン | Low-E複層ガラスクリア |
---|---|
夏の強い日ざしをカットする | 冬の日ざしを採り込める |
防火地域と準防火地域にある延焼のリスクのある建築物に義務づけられている防火戸専用ガラスも見ることができます。
リモコンで開閉できるシャッターや、外観のポイントになるカラーを選べる宅配ボックスもありました。
さまざまな玄関ドアや門扉が見られます。
イメージしている建物の参考になるコーディネートが見つかるかもしれません。
玄関ドアは外観を美しくするだけではありません。
「スマートコントロールキー」は最先端の機能に対応しています。
ハンドルには鍵穴がありません。
スマートフォンや専用のタグをかざしたり、顔認証で開ける仕組みです。
防犯性の向上が期待されています。
簡単な工事で完成する窓・玄関ドアのリフォーム提案も受けられるようです。
たとえば「マドリモ」や「ドアリモ」。
既存の枠に新しい窓やドアをかぶせる方法で窓・玄関ドアを交換します。
壁工事不要なので完了までスピーディーです。
引き戸を新しい引き戸、ドアを新しいドアにできるのはもちろん、ドアから引き戸へのリフォームにも対応しています。
窓・ドアの選び方
窓は水回り製品や壁紙などより見た目の違いが分かりにくいです。
ショールームでは、性能や色の合わせ方などが参考になります。
窓の性能に着目して選ぶ
窓は暑さ・寒さ対策に有効です。
断熱性が高く熱が伝わりにくい樹脂製の窓枠は、室内の暑さ寒さ対策が期待できます。結露ができにくいのも特徴です。
外気の温度によってデモンストレーションがされており、実際に触れて確かめられます。
室内の体感温度以外のお悩みも窓で緩和できるかもしれません。
例えば、
- 室内に入ってくる日ざしや紫外線が気になる→UVカット効果の高いガラスがおすすめ
- 防音性を高めたい→二重窓
どれくらいの紫外線をカットしているかなどを測定器で測れます。
開け閉めのしやすさ、お手入れしやすそうかなどの確認も大切です。
窓枠の色に着目して選ぶ
窓枠の色もお部屋の印象を左右します。
床や壁の色に近い色にすると、お部屋にまとまりが出ます。
お部屋のイメージ | 相性の良い窓枠の色 |
---|---|
ナチュラル系などやわらかい雰囲気のお部屋 | 明るめ・ライトな色味 |
マットな黒とダークな木目をイメージさせるモダンな雰囲気 | 落ち着いたダークトーン |
家の外と中で色を変えられるなら、外側は外壁になじむものがおすすめです。
ドアを見る時のポイント
ドアにも断熱性を高める製品があります。
一般的なドア以上にしっかりした造りとなり、重いと感じるかもしれません。
開け閉めしにくくないか確認しましょう。
光を採り込めるドアや、閉めたまま換気できる製品などもあります。
YKK APのドアはカラーバリエーションが豊富です。
実際に扉の形で見るとイメージしやすく、惹かれるものが見つかりそうです。
私が気になったのは「ラスティネイビー」という色です。
黒っぽいマットなネイビーです。
モダンなお部屋はもちろん、ナチュラルなお部屋のアクセントにもなりそうです。
YKK APのショールームは窓・ドアの使い勝手が分かる!
YKK APのショールームを訪れ、窓ガラスの工夫を知ることができました。
建築物省エネ法の改正で、2025年には全ての新築住宅に断熱性能4が義務づけられるようになり、これまで以上に窓の断熱性能が注目されています。
玄関ドアも外観を彩るだけではなく、部屋の中の快適さや防犯を左右します。
どのような窓やドアを選べば室内環境が良くなるか考えてからショールームに行くと、気になる製品が見つかるでしょう。
操作性も確認してみてください。
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- この記事を書いた人
- 星脇 まなみ
- 2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
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