不動産投資の現地調査とは?賃貸住宅建築でチェックすべきポイントをご紹介

賃貸住宅がどのように建てられているかご存知でしょうか。

選ばれる物件を建てるには、快適に住める場所とニーズを把握することが求められます。

オーナー様にも入居者様にも喜ばれる賃貸住宅を建てるためには、現地調査が重要です。業界では現調と略して呼ばれたりもします。

本記事は、建設前に必ず実施する現地調査について、チェックリスト形式で解説します。

現地調査とは?不動産投資で欠かせない理由は?

資料と実際の土地の形状や面積は一致するか、集合住宅を建てるのに問題はあるかなどを測定することです。

現地に行くと、周辺環境なども分かります。

周辺環境を知ることは、賃貸住宅のニーズはあるか、どのような物件を建てられるかなどの参考になります。

土地を最大限活用し、収益性のある物件を建てるために、現地調査は欠かせません。

現場に行く前に行う調査

どのような属性の方が多く住んでいるか、どのような部屋のニーズがあるかなどのリサーチも重要です。

単身の方とファミリーでは求める部屋が違うことを考えると、イメージできるかと思います。

以下を調査します。

  • Google mapで土地を見る
  • 駅から徒歩何分か?
  • 建築に関する制限
  • 間取りごとの平均賃料
  • おおよその間取りをイメージ
  • ポータルサイトで周囲に多い間取りをチェック

上記の流れで、建築する賃貸住宅の方向性を決めていきます。

段階ごとにチェックする項目をリサーチ結果の画像と共に紹介します。

Googleマップで土地を見る

今はGoogle mapの精度が良くネット上でだいたいの場所の様子が分かります。

実際に行く前にGoogle map上で周辺の様子を見ておきます。

確認することは以下の項目です。

  • 街や周辺の雰囲気
  • どのような建物が建てられているか
  • 見通しの良い方向
  • 部屋からのながめを楽しめるような住んだ時に見える良い景色はないか

駅から徒歩何分か?

駅からの距離は、家賃を左右する要素です。

当社で建築管理しているシエスタヴィラ代田橋の土地を建築前と想定してみていきます。

駅から近いほど、賃料が高い傾向があります。

駅近の場所は単身者などの人気が高いです。

しかし、駅から離れても「広い部屋に住みたい」「家賃を抑えたい」という方やファミリー世帯であれば学校が徒歩圏内の場所が良いなど住む世帯によってニーズが異なります。

建築したい物件にあう入居者とその方たちが住みたい場所を吟味しましょう。

徒歩20分以内であれば、ポータルサイトの条件検索でチェック項目として設定されています。

建築に関する制限を確認する

たとえば用途地域などです。

用途地域とは、土地の用途・建てられる建築物などのルールです。

用途によって住宅以外の建築物、たとえば、学校や商業施設は建てられるかなどが変わります。

建物の高さ・容積率・建ぺい率なども定められます。

容積率は敷地面積に対する延べ床面積の割合、建ぺい率は敷地面積を真上から見た建物の面積の割合のことです。

間取りごとの平均賃料を調査する

賃料の相場を把握します。

参考【ホームズ】家賃を調べる[目安・平均]なら家賃相場

ワンルームと1LDKの違いでも、家賃は大きく違います。

今回検索した東京都23区のとある区は、倍近い差があります。

賃貸の間取りに対して適正な家賃を設定するには、地域の相場だけではなく、間取りごとの相場を知ることが大切です。

おおよその間取りをイメージする

周辺環境・人気の物件の特徴・家賃相場などを踏まえ、土地を上手に活用できる部屋数・間取りなどを考えます。

ポータルサイトで競合物件をチェックする

ポータルサイトではその地域に出回るそれぞれの間取りのニーズと需要と供給のバランスといった市場規模が推測できます。

検索結果から、シミュレーションした間取りのニーズがあるか競合はどのような物件か調査します。

SUUMOでエリアと間取りを指定した検索結果をいくつかご紹介します。

ワンルーム

1K

1DK

1LDK

上記は、23区のとある区の検索結果です。

上からワンルーム、1K、1DK、1LDKの結果です。

単身者向けなら1Kが特に多いと分かります。

広めの部屋に住みたい単身の方や2人での入居を考えている方には、1LDKのニーズもありそうです。

全ての物件が検索結果に出るわけではないのであくまで概算値です。

現地で確認することチェックリスト

土地に行けば、インターネットでリサーチしたことを実際に見て確認できます。

検索だけでは分からなかったことも、見えてきます。

下記のリストは、投資用物件を購入する前に、チェックするポイントです。

  • 隣の家との距離や近くの通行量(問題があれば、プライバシーの確保や防犯対策などを検討
  • 日当たり・風通しを妨害するような建物の有無(ベランダの位置や窓の取り方の参考に
  • 駅、スーパー、公共施設などに行くのにかかる時間が、Googleマップの時間と大幅に違わないか
  • マップになかった騒音・悪臭などが発生する施設や風俗施設などが近所にないか

地盤調査で計画に変更が必要な場合もある

土地の状態によっては地盤改良工事などが必要で、追加費用がかかる場合があります。

追加工事や計画変更が必要かは、地盤調査するまで、つまり事前に知ることはできません。

土地を掘って判明するものとして、「埋蔵文化財」があります。

埋蔵文化財包蔵地に指定された土地を開発する際は、自治体への連絡、調査など時間と手間がかかります。

現地調査は不動産経営成功のキホン!

周囲との調和や法令の関係で、理想を全て満たす物件が建てられるとは限りません。

そもそも、ニーズを満たす物件でないと空室がなかなか埋まらず、家賃収入を得るのは難しいです。

そこで、土地の周辺環境、家賃相場などを調査しながら、間取りや建物のデザインを決めることが大切になります。

この記事を書いた人
星脇 まなみ
2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
「建てる」カテゴリの最新記事