西武新宿駅とJRなどが通る新宿駅間の乗り換えに遠いイメージはありませんか?
新宿駅周辺の再整備計画で、両者の遠い問題が解決されそうです。
どのようにアクセスのしやすさが変わるのか、西武新宿駅が離れている理由とあわせて解説します。
目次
西武新宿駅と新宿駅間のアクセスを改善させる計画について
新宿サブナードとメトロプロムナードをつなぐ新しい地下通路ができます。
新宿サブナードは西武新宿駅からつながる地下街、メトロプロムナードは東京メトロ丸ノ内線と新宿三丁目駅の間の地下通路です。
両者がつながることで、西武新宿駅とJR・丸ノ内線新宿駅との乗り換えがしやすくなります。
2022年現在、西武新宿駅からメトロプロムナードへ行くのに徒歩11分かかります。
地下通路ができると、徒歩5分で行けるようになる見込みです。
新たな通路はバリアフリーが予定されています。
バリアフリーのおかげで、誰もが往来しやすい道になりそうです。
地下通路の新設は、「新宿グランドターミナル(新宿駅周辺の再整備計画のこと)」の一環です。
駅・駅前広場・駅ビルが一体となり、誰にでも優しいまちを目指す計画です。
多様な人とのつながりや挑戦を大事にするまちづくりも兼ねて計画されています。
地下通路の新設で期待されること
あらゆるルートのアクセス・回遊性の向上です。
西武新宿駅から新宿駅まで地上から行こうとすると、歩行者のための道や広場が十分ではなく、移動しにくいです。
地下からは迂回が生じ、アクセスに時間がかかります。
地下通路ができるとアクセス経路が増えるので、人々が分散します。
1つの経路に人が集まり過ぎないおかげで、スムーズな通行が可能になりそうです。
複数経路のアクセスが可能というのは、目的地までさまざまな行き方を選べるということです。
あらゆるルートを歩くうちに、街の新たな魅力に気づけるかもしれません。
そもそもなぜ西武新宿駅だけ遠いのか?
元々、西武新宿駅は仮の駅でした。
当初は現在のルミネエスト(新宿駅東口のファッションビル)に電車を遠し、駅を開業する予定でした。
ところが、電車の乗り入れに十分なスペースがなかったため断念することに。
その後、ホテルや駅ビルを建てることで、仮駅が現在の西武新宿駅となりました。
西武新宿線が新宿駅東口に乗り入れる、1997年に完成予定の計画もありました。
しかし、乗客数の減少と工事費の大幅増(約1,600億円の見込みから約3,000億円)が判明し、無期限延期されることに。
新宿サブナードとメトロプロムナードをつなぐ通路の新設が、新宿駅東口への乗り入れ計画に代わるものとなりました。
西武新宿線が新宿駅に乗り入れる計画はなくなったと言えます。
西武新宿駅の場所は変わる?変わらない?
東京都都市整備局と西武鉄道株式会社の資料を読むと、西武新宿駅を移設してJRや丸ノ内線の新宿駅と直結するわけではないと思われます。
しかし、西武新宿駅と新宿駅のアクセスがしやすくなれば、西武新宿駅の反対方面にも出やすくなりそうです。
西武新宿駅はJR新宿駅の東口に近いですが、西口にも行きやすくなると考えられます。
新宿駅周辺の再整備計画は、西武新宿駅と新宿駅東口だけの計画ではありません。
西口・南口も巻き込んだ計画です。
たとえば西口にある小田急百貨店が本館での営業を終了するのは、再開発に伴うものです。
東口周辺の動線の改良と西口の再開発を一体で進めることは、多くの人に新宿駅の利便性を再認識してもらうチャンスです。
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西武新宿駅と新宿駅の往来を便利にする通路がいつ完成するかは、2022年現在未定です。
地下通路を使えるようになれば、駅周辺の再開発との相乗効果で、西武新宿駅を使う方の利便性は向上するでしょう。
これまで以上に、駅周辺の行きたい所へ行きやすくなると期待できます。
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- この記事を書いた人
- 星脇 まなみ
- 2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
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