宅配ボックスには電気式と機械式があります。
オーナー様の負担を減らしながら入居者様の利便性を高める設備を導入するには、両者の違いを知ることが大切です。
適した方を選べるよう、電気式と機械式の購入・設置・運用時のメリットとデメリットを比較しながら紹介します。
電気式宅配ボックスと機械式宅配ボックスとは?違いは?
電気式宅配ボックス | 機械式宅配ボックス | |
使い方 | 部屋ごとのカードキーや暗証番号などで開ける | 宅配業者が設定した番号をダイヤル錠やプッシュ錠で開ける |
メリット | セキュリティ面で安心 | 施工費を抑えやすい |
デメリット | 機械式より設置費が高くなる | 番号が不明で開けられないなどの際は現場での対応が必要 |
電気式宅配ボックスの設置に費用がかかる理由は、電気工事が必要だからです。
機械式は電気工事が不要です。
電気を使うため、雨がかかる場所には設置できない点に注意が必要です。
屋外にしか設置できない場所に電気式宅配ボックスは向きません。
機械式宅配ボックスは電気工事をせず固定するだけで設置できるため、導入が簡単です。
電気を通さない機械式の中には屋外に設置できる製品もあります。
弊社の物件でも、雨水がボックス内に侵入しにくい防雨設計の機械式宅配ボックスを設置しています。
本体価格も違います。
弊社で採用している2Lペットボトルが6本入る程度のコンパクトな機械式宅配ボックス「プチ宅」は、本体価格約6万円です。
入居者様の捺印を代行する捺印システム付きは7.5万円ほどです。
※こちらで紹介している製品は廃盤のため、メーカーが代替品としておすすめしている製品の価格です。
プチ宅を扱うNasta(ナスタ)は電気式宅配ボックスも提供しています。
ただし、プチ宅は機械式のみで、電気式は10世帯以上を想定したロッカーのようなタイプのものです。
ナスタの電気式宅配ボックス「STANDARD」はオープン価格です。
STANDARDは機械式にも対応していますが機械式でも30万円以上かかります。
電気工事の有無に関係なく、どちらも業者による施工が前提になっています。
どちらがおすすめ?
雨が入ってこない場所に設置できるなら、電気式だと取り付け後のトラブル対応の手間を軽減できます。
機械式だと不在票をなくした、宅配業者が番号を記載ミスしたなどが起こると番号が分からず開けられません。
オーナー様か管理会社が現場に行って対処しないといけません。
設置費やランニングコストを抑えることを優先するなら機械式をおすすめします。
常に電気を使っている電気式は、設置前に工事費がかかるだけではなく、設置後は電気代がかかります。
屋根のある場所に設置できないなど屋外に設置したい場合も機械式を選びましょう。
懸念が少なそうなタイプの宅配ボックスを
電気式は、部屋ごとに割り当てられた番号を入力すれば開けられる宅配ボックスです。
機械式は、荷物を入れる度に宅配業者の方が番号を設定するタイプのものです。
電気式宅配ボックスなら、開かないからといって毎回行かないといけないわけではありません。
ただし、配線の関係で設置できる場所は限られます。
機械式宅配ボックスは弊社でも使っています。
比較的安価に入居者様のニーズの高い設備を入れられます。
が、不在票に番号を記入していなくて開けられないなどが発生する度に開けに行かなければなりません。
ご自身に合うタイプを選ぶポイントは、費用と管理の手間のどちらの負担を軽くしたいか考えることです。
- この記事を書いた人
- 星脇 まなみ
- 2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
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