アパートを満室にする鍵とは。稼働率の計算方法から空室対策のための手段まで

稼働率って言葉を聞いたことがありますか?

稼働率は物件の状態を数値化したもので、物件を知る方法の一つです。

【稼働率の出し方】

稼働実数÷総稼働数=稼働率(稼働とは入居している状態のこと)

人気物件だと思っていたアパートの稼働率を出してみたら低かったなど、稼働率は思い込みや不確かな記憶では無く、物件の状況を正しく知ることができます。

アパート経営の目的の1つは収益の向上です。

収益向上 ~満室で稼働率100%~

空室が長期間続いて家賃を値下げすると空室は埋まっても収益は低下してしまいます。

逆に賃料を高めに設定し過ぎて空室が長期間続いてしまうこともあります。

空室が出ないように取り組み、「稼働率」に注視することは収益向上への対策を講じる上でとても大切です。

では、収益を向上させるためには何をすればよいのでしょうか。

収益向上のためにやるべきこと

  • 解約時に適正な賃料かどうかをあらためて調査することで賃料の見直しを行い、少額でも賃料アップを目指す
  • 解約から募集までの期間をスピーディーに行い空室期間の短縮を目指す
  • 入居者からの相談は即答せずに、収益向上のチャンスは無いか考える
    (例えば、駐輪場にバイクを置きたいと相談されたら駐車料金を取る等)
  • お金をかけない募集活動をおこなう
    (POPで見栄え良く室内設備や特徴の紹介、物件毎に見学時のお客様に向けたご案内用冊子作成)
  • ごみの処分はできるだけ、自分たちで行うことで出費を少なくする
  • 設備の不具合や修繕が必要な場合、業者任せにせずに自分で出来ることはやる

適正な賃料 ~賃料決定までに準備すること~

  • 適正な賃料を設定するためにSUUMO・HOME‘S・at-home等の住宅情報サイトで賃料相場を調べる
  • 実際に周辺で募集中の物件検索を行い、建物や設備などを確認しながら価格帯を決める
  • 最寄駅周辺の不動産業者(5社~10社)に現場の意見を聴く

お客様の希望と情報が合っているか、温度差が無いかを確認するために店舗営業マンの意見はとても参考になります。

情報を出来るだけ多く集めることが適正な賃料を決定するために重要です。

物件の維持管理 ~アパートと入居者の質は比例する~

アパートの質が低下すれば、入居者の質も低下します。
アパートのメンテナンスや維持を怠ると見た目の印象が悪くなり、退去者が増え入居希望者の減少に繋がります。

アパート自体の汚れや傷みを気にせず入居する人は、経験上部屋の汚れや傷みを気にしないので室内設備の取り扱いや暮らし方が乱暴な傾向が強いです。

入居者のマナーが低下すると、家賃の滞納や理不尽なクレーム、さらには敷地や共有部に個人の荷物やゴミを放置したり、夜中に騒ぐといった騒音問題を起こしたりと、様々なトラブルに繋がります。

維持管理の取り組み

  • 毎月1回~2回、敷地内を専門業者による清掃をおこなう
  • メンテナンス担当社員が月1回以上、物件を巡回する
  • 社員全員で物件に立ち寄った際は異常が無いかを確認する
  • 入居者からゴミが散乱している等の連絡をもらった場合、即日~3日以内に現場へ出動する
  • 不法投棄や放置自転車を見つけたら貼紙で警告し処分する
  • ゴミ拾い、オートロック門扉が閉まっているか確認する(社員はゴミ袋とゴム手袋を常備)

(等々…)

退去者を少なく、稼働率100%を目指すためには、良い入居者に借りてもらわなければなりません。そのためにもアパートのメンテナンスや維持への取り組みはとても大切です。

百人十色の入居者に対応するには

百人十色の入居者に対応するには、既に成功した取り組みだけではなく新しい取り組みを行う必要があります。

例として当社が行っている現在進行形の試みをご紹介します。

賃貸

  • 退去者を出さないための試み
    (入居者からのクレームや相談はマメに連絡を取り、早めに対処する)
  • オーナー負担を減らすための試み
    (雑草は成長の早い夏期以外は巡回時に除草
  • 見た目が良く清潔感のある物件を維持するための試み
    (物件に立ち寄った際はゴミ置場をチェック。ゴミ拾いや散らばっていたらまとめる
  • 良い入居者に借りてもらうための試み
    (保証会社任せにしないで、自分たちで入居審査を行う)
  • お金をかけずに募集活動を行うための試み
    (物件の特徴や設備の使用方法を書いたPOPを作成。見学中も見栄え良く楽しい演出)
  • 入居者マナーが改善されない時の試み
    (なぜマナーを守ってほしいのか、理由を説明して分かってもらえるように入居者に根気強く話す

(等々…)

「試み」はより良いアイデアを生みだす、大事な業務です。

満室の近道ってあるの?

今回の記事では稼働率を上げるための取り組みをご紹介しました。簡単に稼働率を上げる方法はありません。

1つ1つの小さな取り組みを続けていくことが満室への近道です。

この記事を書いた人
田口 きみこ
「思い立ったらすぐ行動」 賃貸の仲介会社で働いていた私はひとつの物件シエスタシリーズに一目惚れ その会社へ乗り込んで社長へ直談判!そして今勤めています! たくさんの物件や現場を見て、日々成長中!
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