2022年に施行される改正動物愛護管理法とは?飼い主が知りたいポイントをご紹介!

令和元年6月19日、動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)が改正されました。

令和2年・3年と段階的に施行され、令和4年6月1日、実施されていなかったものが実施されるようになります。

令和4年6月から実施される改正動物愛護管理法について、飼い主が特に覚えておきたいポイントを解説します。

動物愛護管理法改正の背景

動物の愛護の適切な管理が目的の動物愛護管理法は、制定されてから今日まで複数回の改正を経ています。

平成24年の改正時、施行から5年経った後に見直す条項が定められました。

  • 幼齢の犬・猫の販売制限
  • マイクロチップの装着義務化

上記は、特に検討が必要と定められたものです。

令和4年6月1日から施行される改正動物愛護管理法とは

動物の販売業者は、犬・猫などに対してマイクロチップを装着しなければなりません。

 

第39条の2 犬猫等販売業者は、犬又は猫を取得したときは、環境省令で定めるところにより、当該犬又は猫を取得した日(生後九十日以内の犬又は猫を取得した場合にあつては、生後九十日を経過した日)から三十日を経過する日(その日までに当該犬又は猫の譲渡しをする場合にあつては、その譲渡しの日)までに、当該犬又は猫にマイクロチップ(犬又は猫の所有者に関する情報及び犬又は猫の個体の識別のための情報の適正な管理及び伝達に必要な機器であつて識別番号(個々の機器を識別するために割り当てられる番号をいう。以下同じ。)が電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法をいう。)により記録されたもののうち、環境省令で定める基準に適合するものをいう。以下同じ。)を装着しなければならない。

引用元:動物の愛護及び管理に関する法律(昭和48年法律第105号)

 

飼い主には、努力義務となっています。

マイクロチップの装着義務化で、飼い主様に覚えておいてほしいことをまとめました。

  • 健康や安全上の問題がある場合を除き、マイクロチップの取り外しは禁止される
  • マイクロチップを装着したら、法律で決められた日から30日以内に環境大臣の登録を受けなければならない
  • マイクロチップの着いた犬・猫を譲り受けた方は、登録証明書の受け取りと共に、変更登録が必要
    取得した日から30日が経過する日までに、変更登録が必要です。
  • 登録・変更登録によって、狂犬病予防法の規定による市区町村から交付された鑑札と見なされる
  • 登録を受けた犬・猫が死亡したら環境庁に届け出が必要

ペットにマイクロチップを装着するメリット

2021年、アパートで巨大ヘビ(アミメニシキヘビ)が行方不明になり、屋根裏で見つかったニュースを覚えていますか?

飼い主の部屋の屋根裏で発見 捕獲 不明だった巨大ヘビ 横浜 | NHKニュース

犬・猫にマイクロチップを着けると、どこにいるか分からなくなっても居場所を特定しやすくなり、飼い主様の安心につながります。

すぐに見つけてもらえると、ペットの健康や安全が脅かされるリスクも減らせると期待できます。

ニュースをにぎわせたアミメニシキヘビは、特定動物です。

令和2年6月1日の改正動物愛護管理法の施行で、ペットとして新たに特定動物を飼うことは禁止されています。

しかし同年5月31日までに許可を得て飼育している場合を除きます。

特定動物との交雑種も、規制対象です。

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引っ越したら登録内容の変更が必要です!

マイクロチップを登録すると、ペットの情報とあわせて飼い主の情報もデータベースに登録が必要です。

飼い主の情報として、氏名・連絡先の他、住所も登録します。

よって、引っ越しで住所が変わったら、登録内容が変わったことを環境大臣指定の登録機関に届け出なくてはなりません。

届け出の申請は、オンラインか紙でできます。

変更にかかる手数料は無料です。

最初にデータベースに登録する際は、1,050円かかります。

届け出の際に登録証明書が必要になるので、紛失しないようご注意ください。

ペットと飼い主の安心のために

マイクロチップを着けると、飼い主様の情報も登録できます。

故に、何らかの理由でペットがいなくなっても、飼い主様の元に戻れる可能性が高くなります。

しかし、動物に負担はないか、飼い主の情報が変わるたびに必要な手続きが面倒ではないかといった意見は少なくありません。

改正動物愛護管理法の施行にあたり、マイクロチップのメリットや装着時の動物への配慮などが知れ渡ることが重要そうです。

ペットと生活したい方が、本記事で大事な家族に関わる法律改正について知る機会となればうれしいです。

 

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この記事を書いた人
星脇 まなみ
2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
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