良い不動産管理会社、悪い不動産管理会社とは?管理会社選びは「人」選び

満室経営を維持するためには、物件管理において清掃や不具合対応などが正確に実施されていることが必要不可欠です。

しかし残念ながら入居者からの設備不具合の連絡を受けても、対応しない不動産管理会社も存在します。

空室を減らすためには、物件オーナー様が入居者だけでなく、良い管理会社を選ぶことも重要です。

本記事では、良い管理会社とは?悪い管理会社とは?を様々な不動産会社を見てきた経験から解説します。

良い管理会社とは?

①電話対応が良い

仕事を任せる前に、対応が丁寧であるかどうかを確認することで、サービスが良いかどうかを判断することができます。

②問い合わせの対応が早い

質問を受け付ける段階から、軽微な質問でも時間がかかりそうな複雑な質問でも、迅速に対応する会社は解決が早い傾向にあります。

③入居者を見つける能力が高く、空室を素早く埋めることができる

一般的に、管理会社には新しい入居者を見つけるための営業力が不足している場合が多いですが、中には営業力が強い管理会社もあります。

営業力の強い会社であれば、別途仲介会社を探す必要がなく、素早く空室を埋めることができます。

④物件の状況をすぐに確認することができる。

契約を結ぶ際には、管理巡回と清掃を依頼することができます。

管理巡回を依頼する場合には、物件を適切に清掃しているかどうか、破損箇所をチェックしているかどうかを確認する必要があります。

また、管理会社が物件に定期的に行き、空室状況や外観の様子をすぐに報告できることも重要です。

⑤賃貸住宅管理業の登録のある会社

2023年6月15日より戸数(自己所有物件の管理除く)200戸以上の賃貸住宅管理業者は登録が義務付けられています。

このような義務に従っているかどうかもチェックポイントの一つです。

下記のサイトでは、会社名を入力すると登録があるかどうか確認することができます。

国土交通省 建設業者・宅建業者企業情報検索システム

 

 

満室経営で収入をプラスにすることが不動産投資の目標である方は多いでしょう。満室経営のためには、オーナーであるご自身、入居者への対応が良いことが条件です。

悪い管理会社とは?

①不具合の対応が遅い、ずさん

不動産管理会社の中には入居者からの設備不具合の連絡を受けても対応しない会社もあります。

これは退去の直接の原因になります。実際、対応しない会社は8割ほど存在します。

②クリーニング後の施工確認がない

入居者が入れ替わる際には、どのような管理会社でも専門のクリーニング会社に委託し、お部屋の清掃や修繕が行われます。

しかし、新しい入居者が住む前に管理会社が最終チェックをしているかどうかによって差が出ます。

実際、清掃会社のクリーニング後でも床にざらつきがあったり毛髪が落ちていたりと清掃漏れが多くあります。

通常は清掃会社が入った後、管理会社が確認を行うことは稀であり、95%は行われていません。

設備の動作確認や清掃の最終確認をきちんと行わなければ、入居後すぐに不具合が起きた場合入居者の物件に対する印象が一気に悪化します。

③外観の清掃が甘い

管理会社の質は、物件の外観からも分かると言われています。

外観が荒れていたり、共用部分に放置自転車が多くあったり、電球が切れていたり、蜘蛛の巣が張っていたりする場合、管理会社の質が低い可能性があります。

また、敷地内ゴミ集積場が汚れていたり、共用部分に物が放置されていたりする場合も、管理会社の質に問題がある可能性があります。さらに、新築物件であっても、チラシが散乱していたり、植物が伸び切っていたりする場合もあります。

④巡回を行っていないように見える

注意が必要なのは、管理契約で物件の定期巡回が定められているにもかかわらず、巡回が行われていない場合です。

これは管理契約違反となります。また、巡回後の報告書についても、写真を使い回している場合があるので、注意が必要です。

▼巡回の度に見つかる不法投棄の未然防止も管理会社の仕事の一つです

⑤契約の際に付帯商品を売っている

仲介会社で入居契約の際に消火剤、防災用品、ウォーターサーバーなどの付帯商品を売ることは有名な営業手法です。

しかし、管理会社でも利益のためにこの手法を率先して行う場合があります。

問題は、見積書に付帯商品の代金が当然のように含まれている場合です。仲介手数料を半額にし、リーズナブルに見せかけながら、付帯商品で利益を得ているのです。

契約者本人が必要だと思って支払うなら問題はありませんが、悪質なのは提案ではなく、見積書に代金が含まれている場合です。また、消毒代を取りながら実際に消毒をしていない場合もあります。

 

担当者によって対応の質に差があり、悪い担当者にあたると放置されるケースが目立ちます。これは会社の規模に関係なく起きていることです。

良い管理会社を選ぶポイント

私たちも不動産会社の一員として業務上様々な管理会社と接してきました。

その経験上、電話対応が良い会社は良い管理会社である傾向にあります。

何か用があって電話をかけた際、感じが良い印象だったかどうか、ご自身の直感を信じてみることが大事です。

不動産投資においては専門的な知識や細かなこと、会社の大きさも気を配ったほうが良いとされます。特に専門知識を身に着けるには少なからず時間がかかってしまいます。

しかし、一番手っ取り早く判断できる指標は「人」です。オーナーになられる皆様に一番大事にしてほしいことはご自身が管理会社の担当者と会話をした時に違和感なくこの人だったら私の建物を任せられると感じられる「人」がいることです。

この記事を書いた人
賃貸知識BANK編集部
不動産市場や投資に関する情報を専門的な視点で解説しています。資産形成や投資戦略に役立つコンテンツを実務的な目線でお届けします。
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