前回の記事で、外国の方の入居ができる物件が少ない理由を見ると、不動産会社で対策できそうなことがいくつもあると分かりました。
そこで、本記事ではトラブルにならないために不動産会社ができることを紹介します。
目次
外国の方と賃貸借契約を結ぶ際のチェックポイント
- 入居予定人数や入居予定日
- 日本の銀行口座・国内で使える携帯電話の有無
- 家賃保証会社への加入
- 分かりやすい言葉で丁寧に説明しているか
入居人数・入居日の確認や分かりやすい説明の心がけなどは、どのお客様にも共通で必要です。
違いが出るところは、居住ルールです。
海外の賃貸事情や文化の違いを考慮すると、外国の方が悪気なくルールを破ってしまうことがあります。
不動産会社が特に気をつけて確認・説明するとよいことをまとめました。
入居予定人数や入居予定日の確認
ワンルームや1Kの部屋に複数人で住もうとしていないか、何ヶ月も先から住み始める部屋を探していないかなどが分かります。
たとえばベトナムでは、ルームシェアする方が多いです。
ベトナムのようにルームシェアが一般的な国の方だと、複数人で住める広めのワンルームを希望するかもしれません。
ルームシェアできる部屋を探していると事前に確認できれば、複数人で入居できる部屋を案内できます。
日本では物件情報を1ヶ月半~2ヶ月前に集めはじめ、1ヶ月前くらいから不動産会社に問い合わせるのが一般的です。
当社の案件ですが、日本に来る前、つまり在留カードが発行される前から部屋探しを始める方もいました。
引っ越し予定の半年前から部屋探しを始める方もいるそうです。
入居したい時期をたずね、あまりに問い合わせが早いようなら住む予定のどれくらい前から物件を紹介できるか案内することが双方のためになります。
2週間以上前に問い合わせると「早すぎる」と言われてしまうそう。
日本の銀行口座・国内で使える携帯電話の有無
来日してすぐだと、どちらもない可能性があります。
家賃の支払い、スムーズな契約、入居後に何かあった時の連絡などに備え、代わりの対処が求められます。
家賃保証会社への加入
保証人を立てられない方が保証会社を利用できる物件を希望している場合、利用して入居してもらっています。
中には、保証会社が必須の物件もあります。
転ばぬ先の杖!賃貸保証会社に入ると入らないとでは何が違うの?
分かりやすい言葉で丁寧に説明しているか
- 賃貸借契約に慣れていない方も理解できる説明
- 通訳できる方も同伴できるかどうか尋ねる
- 内見のシステムについて
賃貸借契約に慣れていない方も理解できる説明
お客様には常に意識していることかもしれませんが、外国の方にはいつも以上の心がけが求められます。
契約書には日本語に慣れていても難しい専門用語が多く出てきます。
難しい言葉を避ける、場合によっては図示も活用するなどが大切です。
以下については特に、丁寧に説明します。
- 必要書類
当社では外国の方の賃貸借契約には保証会社審査のために在留カード・ビザを必須にしています。
- 初期費用・毎月の家賃・退去時に戻ってくるお金といった費用面
- ゴミ出し・共用部の扱い
- 解約予告通知について
など
入居者同士・近隣の方々とのトラブルを防ぐ重要事項説明 | 賃貸知識BANK
必要書類を提出したら誰でも契約できると思っている方もいるかもしれません。
入居審査に通って大家さんから承諾を得られないと部屋を借りられないことも説明しましょう。
収入に対する家賃が高すぎると借りられないなど、入居を断られる理由として誰もが起こり得る例を挙げると伝わりやすいです。
審査に通らない理由は伝えられないなど、疑問・不安に感じるだろうことはできる限り説明できるのが理想です。
通訳できる方も同伴できるか尋ねる
外国語対応できるスタッフがおらず、日本語に不安のあるお客様のようなら、内見や契約時に通訳できる方も同伴できるかどうか尋ねておきましょう。
ご友人や職場の方など対応できるつてがある可能性があります。
内見のシステムについて
海外ではじめての部屋探しなら、分からないこと・不安がいっぱいあるのは当然です。
内見したら契約しないといけないと思っている方もいます。
- 部屋は無料で案内できる
- 複数の部屋で迷った時ももちろん無料で内見できる
- 気に入らない時は断れる
など
上記を前もって伝えると、安心して内見していただけるかと思います。
オーナー様がどのような方も受け入れられるサポートをします!
入居審査で日本人ならクリアできる属性でも、外国人だからと断られるのは、偏見・差別では?という声は多いです。
オーナー様と入居希望者さんのより良いマッチングに努めています。
誰もが安心して暮らせる仕組みづくりでどんな方も住みやすい暮らしが提供できます。
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- この記事を書いた人
- 星脇 まなみ
- 2016年からフリーランスでライターとして活動しています。 主に住まい・暮らし・生活に関する記事を制作してきました。 住みやすい街や今後熱くなりそうな街や都市開発、資産運用への関心が強いです。 住宅設備で1番好きなのはトイレ。外出先でもメーカーやデザイン、使い勝手が気になってしまいます。
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